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2015年4月下旬と5月上旬の花

藤原岳大貝戸道から山頂部までのあいだで、今年目にした草花の写真を紹介します。
花名は、順に下記のとおりです。 
もうすこし上手に花を写せないものか、という声が聞こえてきました。

4月26日撮影
カタクリ トウゴクサバノオ   シロバナネコノメソウ ヒトリシズカ   ニリンソウ ユリワサビ  
ミノコバイモ ヒロハアマナ 

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5月10日撮影
ギンラン コトウカンアオイ    イチリンソウ  エビネ

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by mamorefujiwaraMT | 2015-05-13 18:08 | 花だより
          連休後のハルザキヤマガラシ

5月10日の作業の総括                       2015.05.13

〔経過〕
5月10日に今年第2回目の作業を行った。
現場へは、山荘から展望丘への登山路を凹部にいったん下がり、ゆるやかにまた少し上る地点から、左へけもの道をたどって入った。
私は、登山靴を脱ぎ、持参した運動靴にはきかえた。 晴天のもと、作業は約1時間半、総員5名でおこなった。
作業対象を、群落地と、丈低い半群落の場所の2箇所に決めて、それぞれに赤布を4本の樹木に付け、各約4~8m四方の内部をやってみた。
無数の芽だしをすべて抜き取り、丈のあるものは抜いてから極力根に付着した土を穴の部分に落として、土をならした。
地表には、ヒロハアマナやミノコバイモなど貴重在来種が散見されるなか、ドクダミやタチイヌノフグリなど下界の路傍にあるべき草花がびっしり隙間なくついていた。 ヒロハアマナは名のとおりおいしいのだろう。 丈が伸びるとシカが食べているようだ。 ハルザキヤマガラシは苦味がつよいのでまったく食べてくれない。 とは言え若葉は生でも食べられたし、熱さえ加えればかなりおいしい食材になるだろう。

前回4月26日に抜き取り、ビニール袋に詰め込んできた7袋を点検すると、内部の草ははやくも腐り溶けて量が半減していた。 参加者が、障害があったり高齢の女性だったため、後日他パーティーにゴミを降ろしてもらう予定で山荘の旧トイレ内に置いてきた。この件は、いなべ市教育委員会に話はつけておいた。
以下、当日得た感想を順不同で列記してみる。

〔注目点や感想〕
昨年の種子が周囲に落ちて発生したと思われる小さな芽だしが、この5月10日に無数に発生していた。 その数の夥しさをみると、花だけを摘みとる意義もそれなりに理解できる。 ふつう、群落の形成は、「花→種子生産→周囲への大量散布」の循環による結果と考えられるからだ。

これらの無数の小さい芽だしは、そのまま指で根もとをつかんでねじりぎみに引けば簡単に土も付かずに抜くことができる。すこし伸びたのはフォークの先で根のあたりを掻きながら抜くのも良い。 根の先まで完全に抜きとると同時に、根に付着する土を可能なかぎり少量にしたい。

ハルザキヤマガラシの根は土中に長く伸びており、その長い根の中途から続々と発芽している。根は、草丈の3-4倍もの長さで伸びていた。
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〔作業手順、方法〕
小さい芽だしは根から抜き、丈のたかい成長した株は花だけを摘み取る。

中央の広大な大患部はそっとしておき、山荘や登山道に近いところから、数年かけて実験的に作業するのが良いだろう。

抜き取り作業は、雪の消える4月初めから4月いっぱいまでの期間が良いようだ。草丈も低く起こす土も少量で済む。ゴミも量が少ない。 
5月に入って、ハルザキヤマガラシが成長してしまうと、根から抜くことによる土の穴も大きくなり、地表面の荒らされかたもひどくなる。地中で生きて待機していた種子がこれ幸いと出てくるかもしれない。だから5月ではもう遅いのではないか。 特に5月も中旬を過ぎると、抜けば土を大量に起こして地表を荒らしてしまう。抜かずに花だけを摘み取るべきだろう。
本体の根は残るから翌年にはまた生え出てくるが、少なくとも大量の種を生産して周辺に群落をつくることだけは防げる。花だけなら、ゴミも少量であり、女性グループでも下まで担ぎ下ろせる。

草の量が多い場合は、抜いた草を岩の上やビニールシートなどの上にいったん集めて枯らすのも一案。

害草を現地で焼却する方法を工夫したい。 会社が道路を使ってゴミを運搬する努力をしてくれると助かる。 
会社は、この害草の発生原因が会社の側にあることへの認識や理解がほとんど無いように思われる。

処理の方策が決まるまでは、基本的に、出たゴミは下まで持ち帰る。 
発生したゴミについては、当初は、袋内で草がどう変化するのか、現地での処理をどうしたらいいのか、を作業しながら模索する予定だったのだが、ゴミの一時放置(実験的でありずっと放置する心算はなかった)への強い批判を受け、方針を変更せざるを得なかった。

〔再度 感想〕
作業に係った様々な方々や中心の方々の情報と意見を、いなべ市の自然科学館か教育委員会などが主導して集約し、数年かけて実験的に作業し、藤原岳山頂部に適合する有効なハルザキヤマガラシ駆除の知見を関係者らが今後共有してゆくこと、これが最重要だ。
その場合、県や自治体の関係部署が慎重一点ばりの後ろ向きの規制をするのではなく、作業を実行して自らの意見や反省を得てきた者たちの発言に対し真摯に耳を傾ける姿勢を示して欲しいと願う。

私が最も疑問とすることは、なぜ一部山岳関係者や市・県の自然担当者たちが、私たちが呼びかける抜き取り作業に対して、反撥や規制、指導ばかりを優先するのか、ということだ。 
セメント会社が鉱山活動でカドミウム汚染を出したら、彼らは表向きには改善を会社に当然働きかけるだろう。  なのに、会社がハルザキヤマガラシ発生の元凶であることが明白であり、そのために国定公園の自然が台無しになっているというのに、なぜ彼らはその問題を会社に直接ぶつけないのだろか? ちいさなボランティアの活動を、国定公園が作業の結果、拡散汚染による害草蔓延のため破壊させられるという懸念ばかりをなぜ強調するのか? 大きい元凶の権威には沈黙し、気にいらない小さい団体の活動にばかり横槍を入れたがるのはなぜなのか? 釈然としない。

とにかく、こうした活動には、人間個人間、グループ間、部署間、地域間での違和、反撥、敬遠が信じられないほどつきまといがちである。 しかし、目標を見失ってはならない。 藤原岳の自然に脅威をもたらしている〈ハルザキヤマガラシ〉をどうするのかという共通目標一点に皆の目標をしぼって全員が協力していかなければならない。

〔今後への展望〕
山荘の北西周辺にまで害草は侵入しており、その拡がりは予想を越えるスピードだ。
驚きは山荘周辺だけではない。 孫太尾根上部にも点々と転移していると聞いた。 拡散が、数100mから1キロ以上も遠方に飛び越して現れるのは、いったいどういう種子の配布なのだろうか? 鳥や風による伝播なのか?  それにしても県下屈指の貴重植物の宝庫である孫太尾根までが帰化植物に汚染され始めているとは、問題の深刻さに絶句する。 

中央の広範な大患部には、手をつけることはやめる。 ここは、市・県なり国なりが国定公園の荒廃をどうくい止めるかの一定の方針を決め、予算と人出と期間を確保したうえで本格的に取り組むべき場所だ。
ボランティアのグループたちが対処できるのは、せいぜい前衛となる小患部や貴重な植物の集中した場所が対象となるべきだろう。

藤原岳山頂部がもしハルザキヤマガラシで全面的におおわれれば、この害草の運命もどうなるかわからない。抜き取りの作業活動そのものを非難された方の仰るとおり、蔓延した害草はいずれ絶滅し、のちに他の新しい多様な生態系が生まれるのかもしれない。ごくごくわずかな可能性で。

同じアブラナ科のセイヨウカラシナが、いなべ川や揖斐川の堤防や川原をおおうようになって久しい。全面黄色一色になる。しかし、セイヨウカラシナが自らの毒素で絶滅している例はまったく聞かない。
ただ、セイヨウカラシナのあとに、また順次、堤防の草花が現れては消え、堤防はいつも草花で多彩だ(帰化植物中心で)。 ハルザキヤマガラシも時期だけ咲いて、そのあとの期間は他のどんな草原植物が入れ替わり続けるのか? 既群落地での、夏、秋の季節の観察も必要だ。 どんな悪影響が出ているのかいないのかの調査だ。ハルザキヤマガラシは従来鉱区の周辺ですでに30年以上も大群落を誇って継続・繁栄してきた。いずれ周辺は下界の帰化植物が繁茂する多彩な外来植物園に化すだろう。藤原岳山頂部全体がおなじ〈外来種植物園〉になって良いはずがない。
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 ハルザキヤマガラシと有毒のバイケイソウ            付近図

                                       (記 藤原昧々)

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