藤原岳・平成23年度第2回三重県環境影響評価委員会
藤原鉱山およびその周辺次期原料山開発事業に係る環境影響評価準備書議事概要
平成23年10月13日(木)13時30分~
JA 健保会館3 階大研修室

(植物)
委員:前回の委員会で指摘しましたツゲの植栽の失敗について、事業者の見解ではあくまでも試植であり、事業として手を尽くしたものではないとありますが、手を尽くさなかったとはどういう意味ですか。 どういった管理を行えばうまくいったのですか。
林冠ギャップの創出によるイヌワシの保全について、林冠ギャップを創出するとそこに鹿が入り込んで、鹿の食害で植生が影響を受けませんか。 鹿は見通しの良いところを好みます。
移植を成功させるために、鹿の防護柵を作るとのことですが、どのような柵をどれだけ作るのですか。 鹿の防護柵を作ってしまうと周辺に影響が及ぶ可能性があり、二次被害が起きます。
事業者:ツゲの植栽に関しては、客土を使わず、つまり土のことを考えないで、試しに植えてみたものです。 今後は失敗事例の経験を活かしまして、土のことを考えて植栽をします。 現在、生育しているツゲに関しても一部は枯れていますが、半分以上は残っています。
試植を行った部分では失敗したとの認識はありますが、思っていた以上に根付いていたと思います。生育状況が良くなかったのは、夏前に移植をしましたので、時期の影響もあったと思います。 水をやることを怠ったこともあり、もっと配慮すればよかったと思います。
委員:試植が上手くいった部分と上手くいかなかった部分があったとのことですが、試植をすでに行っているのであれば、しっかりとそれを解析し、今後の成功率を高めてください。
事業者:林冠ギャップについては、事業者としてもイヌワシの保全対策として何が最も有効なのか見つけたわけではありません。 事業者が取りうる最大の努力として林冠ギャップの保全を考えています。 林冠ギャップを作ることによって、二次被害が生じることについては、現在保全エリアを検討している場所に二次林が隣り合いすき間がなくなった林があり、ほとんど草がありません。そこに日が当たることによって、多様な環境が創出されます。 そして、ウサギや鹿が住める多様な環境になると思います。 そこで鹿の数が大きく増えてしまうとのことですが、否定はできません。 ですが、よりよい方策を供用時までに見つけられないか考えています。
委員:林冠ギャップを創っても鹿に全て食べられてしまうと思います。 人工林の中に仮想植生を創ろうとしても、成功せず、鹿が食べないようなアセビだけしか残りません。この地で林冠ギャップを創ることに本当に効果があるのかを考えると、失敗する確立が高いと思います。 その点を考えてくだい。
事業者:順応的管理を行い、色々な方策を今後も考えていきます。
委員:この事業の環境保全措置を見ると一つ一つの対処療法になっています。 林冠ギャップの方法は有効かもしれませんが、それに対する別の影響があったときにどうするのか、全体のバランスを考えて下さい。 鹿については、事業実施区域内の生態系だけでなく、周りの生態系にも影響を及ぼしますので、事業者だけでなく、行政、周辺住民を含めた検討を考えていかなければなりません。
事業者:鹿の防護柵については、方法書の審議の中で提案された先生もおり、様々な意見がありました。 鹿の食害があるなかで、植生の調査が出来るのかとの意見があり、植物の保護については鹿の食害がないように、鹿の防護柵を付けてはどうかということになりました。 鹿の保護柵の規模については、準備書p595 にあり、20m×20m となります。
委員:移植地に防護柵を付けるのであれば、これから先もずっと防護柵をメンテナンスしていくのですか。
事業者:はい。しかし、移植地全てに保護柵を設けるのではなく、上手くいけば継続していきます。
移植については他の鉱山で、上手くいっている事例もあります。 他の鉱山では移植地まで道路がついており、今回の事業でも、移植地まで道路をつけて車で移動し、移植が上手くいっているのかを確認するための事後のモニタリングを行っていきます。
(植物)
委員:紹介のあった移植施設ではなく、自然環境下に戻したときに、個体の定着過程がどうなっていくのかの事例がないと判断しにくいです。 実際にこの場所で個体が繁殖して、定着するのかが確認できないと移植の成功は判断できません。
50 年をかけて検討していくと言いましたが、それが上手くいかなくて失敗をしたら、大事な植物が何も残らないことになってしまいます。 慎重に移植をしてください。 50 年をかけて行う事業ですが、工事に入る前の数年間で移植の候補地に貴重な植物を植え、移植が可能なのかを数年かけて検討する時期を設定したらどうですか。 移植の効果があると分ってから、移植の可能性を考えてはどうですか。
事業者:スケジュールについては、開発工事を今後5 年間で行うことを予定しています。 この間はベルトコンベアを設置したり、立坑という直径6m、深さ300m の穴を掘ったりする地下空間の土木工事が中心となります。 この間は新規の事業実施区域では採掘を行うことはありませんのでその間に移植をし、中央研究所の研究員とともにバイオの面からも移植の研究を行います。50 年間の供用期間の前に、5 年間の準備期間がありますので、様々な移植が行えると思います。
委員:例えば、その準備期間に移植が失敗した場合、その後にその結果がフィードバックされるような計画になっていますか。
事業者:はい、フィードバックするような計画になっています。 植物の種類によっては、25 年後に消失する種もあります。 そのような種については、25年間試す期間があります。25 年間に何度も移植を試し、成功するように努力していきます。
委員:試して上手くいかなかったら元も子もありません。ここだけで見つかっている希少な種もありますので、それについては慎重に行ってください。
事業者:事業者の研究施設で、組織培養を行いますので、種の保存だけは図られます。 生育地はなくなりますが、この種の遺伝子自体がなくなるわけではありません。
委員:生育地がなくなることが一番の問題ですので、移植によって生育地が確保されることにつながる具体的な方策が必要だと思います。
採掘の方法については、地上を残し、地下を掘っていけば植物の生育地は残るのではないですか。 今回はそうした方法を取れないのですか。
事業者:鉱山の掘り方については、大きく分けて露天掘りと坑内採掘があります。 金属鉱山や日本の炭鉱では、坑内で掘っています。 価値の高い石灰石を坑内採掘で掘っている事例がないわけではありませんが、ほとんどありません。 通常、石灰石の場合、コスト等を総合的に考えると露天掘りでないと事業が成り立ちません。
(植物)
委員;準備書p530 にキンキマメザクラの位置図がありますが、谷沿いにあるキンキマメザクラについてはチョウジザクラです。 キンキマメザクラの生育地は尾根です。 ステゴビルという植物が治田鉱区にあり、三重県初の発見です。 このような結果では、今回の調査がきっちり行われているかわからず、信用されなくなってしまいますので、植物の現況調査では地元の愛好家にコンタクトを取って確認した方がよいと思います。
先ほどツゲの生育状況が良くないとの話があり、事業者が上手くいくように客土をすると言いましたが、客土をすると環境が変わってしまいます。 石灰岩の環境だからこそ残っている植物がありますので、客土の方法は安易に考えてはなりません。 100 年かけて緑化をするといった長期的な展望の方がよいのではないですか。
事業者:説明に誤解がありました。 客土については外部から持ち込むのではなく、元々ツゲが生えている場所の土を持っていくという意味で客土をするということです。 外部から土を持ってくるわけではありません。
委員:移植は、おそらく成功しないと思います。 遺伝子だけを残せばよいという話でしたが、組織培養も難しく、何株か採取して組織培養をした時に、組織培養をし易い株だけが残ってしまいます。 組織培養だけが良いわけではなくて、他の方法も考えて下さい。 日本の種子植物は種子を残しておけば遺伝子の保存が可能になるという話もあります。 種子に関しても簡単ではないですが、色々な方法で全ての個体をカバーできるようなことを考慮してください。
事業者:準備書p599 で重要種については、移植だけではなくて、例えばアサダ、xxxミツバについては挿し木、取り木、組織培養、ハイイヌガヤ、チャボガヤ等については挿し木、取り木、播種といった方法を考えています。
委員:種の取り方についても、作法がありますのでそのことについても注意して下さい。
各個体について、何個体から何個採取し、何年間、保全のための方策を行うのかを評価書に書いてもらえればと思います。
(動物)
委員:移植に関して、例えればライオンが動物園にいるからアフリカにはいなくなっても良いということではありません。 事業者が面倒を見るから、その庇護の下で大丈夫であるということを保障するのは心許ないと感じます。
私は2 週間ほど前に孫太尾根から大貝戸まで歩いてきて感じたことは、木は豊かですが、下地には草はなく、鹿の被害を実感しました。 住民意見2-4 のイヌワシ対策に、野ウサギ繁殖用の草原を創出するとあり、その事業者の見解として予定地では重要種も含め下層植物はわずかしかないとありますが、ここも鹿の食害の影響を受けて、元々あった植物が見られないこともあり得ます。 そこのシードバンクを調べたら、評価が変わるかもしれません。
林冠ギャップを創られるのであれば、事業としてそれ自体環境への影響を評価する対象にするべきではないですか。 林冠ギャップを創ると、鹿が増えて、ウサギが増えないことも十分ありうると思います。 ギャップを作る前に十分にその影響を評価するべきだと思います。
事業者:林冠ギャップを作る場所の植生で、低地に草がないのは鹿の食害が原因ではないと思います。 その地域全体が木で覆われていまして、日が当たらない状況が理由だと思います。
林冠ギャップを作る場所の影響についてですが、基本的にはイヌワシの重要性を考えて林冠ギャップを創るための保全対策であります。
委員:自主的に林冠ギャップを創ることによる影響を調査して欲しいです。 下草が生えていないから良いのではなく、シードバンクでは大事な植物があるかもしれませんので、慎重に調査をした方が良いと思います。
事業者:検討します。
委員:方法書の住民意見にマレーズトラップ法やフィット法をして下さいとありますが、しなかった理由として特殊な機材が必要になるとか環境影響評価の昆虫類の調査ではあまり採用されていないとありますが、マレーズトラップ法であれば一万円程度で機材は売っていますし、フィット法であれば、プラスティックの下敷きと瓶があれば出来る簡単な調査方法です。 特殊な機材が必要だという理由は理解できません。 他のアセスメントで採用されていないとの理由ですが、他のアセスメントでもマレーズトラップ法は採用されていました。 他のアセスメントで採用されていないとしても、このアセスメントで採用しない理由にはならないと思います。
違う調査法を採用すれば、違う虫が取れると思います。 このアセスメントは希少種が中心となってきますが、その一方で準備書にはその山域が生物の多様性に富んでいると事業者は認識しており、種の多様性をどのような方法で把握するのかについてももう少し力を入れて下さい。
事業者:より多様な調査方法で現地の環境を把握することは言われる通りですので、マレーズトラップ法やフィット法を用いて昆虫の事後調査を行いたいと思います。
委員:事後ではなくて早めに行ってはどうですか。
xxxxマイマイの移植については、移植先に同種の他個体がいる、いないに関わらず、のぞましくないと思います。 現在裸地になっているところで、南側、東側の残壁のような今後手をかけないところに、慎重に移植をしてみるのが良いと思います。 その成功を待って、事業を開始する方が良いと思います。
事業者:準備書p598 に植物の移植候補エリアを示してありますが、緑化用栽培エリアがその場所にあたります。 そうした場所に、植物やxxxxマイマイを含めて、実験的に移植することは可能です。 xxxxマイマイの残壁への移植は是非考えたいと思います。 移植時期については、法的には環境アセスの評価書の段階にまでいかないと実施できないので、移植可能な段階になった時点で行う計画です。
委員:既存の植生が既に存在しているところに積極的に移植するのではなく、裸地になっている場所に移植すべきだと思います。 移植がうまく行かないのであれば捕獲を禁止するという県の見解がありましたが、事業を始めてから禁止されたら困るでしょう。
事業者:このエリアは候補地として挙げており、他の場所にも先行的に、実験的に移植し、成功するようであれば、その場所も移植候補エリアとして検討したいと思います。
委員:特にxxxxマイマイについては、事業が本格的に始まる前にどのような形で個体数を減らさないようにするのかを考えて下さい。
事業者:xxxxマイマイについては、標高によって遺伝的な差異があるということで、全ての個体を残壁の一箇所に移植することは難しいと思いますが、その都度工夫しながら検討します。
委員:今のようなやり方だと種の保存法に指定された種を直接殺さなければ、何をしてもよいということになってしまいます。 県には戦略的な対応をお願いしたい。 xxxxマイマイは、三重県の指定希少野生動植物種に指定されています。 指定希少野生動植物種に20種が定まっているものに対し、希少野生動植物監視地区を設けることが出来るのに、三重県はこれまでこの制度を活用せず20 種に対して1 つもその監視地区を設けていません。 しかし、それを設けるとすれば、孫太尾根や藤原岳の場所です。 三重県が指定しないのであれば、事業者は、本来開発できないという認識を持って事業を行って下さい。
(動物)
委員:目に見える希少種を大事だとしてしまい、多様性の話では昆虫は無視されてしまいます。 寄生者や分解者は多様性の相の中には出てきません。 マレーズトラップ法等も難しい方法ではなく、難しいのは捕獲した小さい虫の同定です。 植物や昆虫相が事業後に元通りになることに関しても、ただ多様になれば良いということではなくて、元々そこにいた昆虫だけではなく、目に見えないような寄生者や分解者が戻ってきているかどうかの調査も必要であると思います。
未記載の種の取り扱いについても、多様性を語る上で事業者が先陣を切って行っていくべきだと思います。
事後調査の結果についても、事前の調査と比較して事後調査が貧弱なものになってしまうということでは、その相の多様性を説明するのは難しくなってしまいます。 調査をしっかりとしたものにすれば、納得したものになります。 昆虫だけでなく、植物の再生についても調査をして下さい。 50 年という長いスパンですが、後に引き継がれるようにして下さい。 多様度指数が上がったからと言って、その生態系が元に戻ったというわけではありませんので、様々な調査を行って欲しいです。
林冠ギャップの創出については、野ウサギが重要だと言いましたが、子育ての時期にはヘビ等も重要な餌の対象になると思います。 林冠ギャップを創出したときにヘビ等への影響はどうなるのか。 ヘビがこれだけ餌の対象になっているので、意見を聞きたいです。
事業者:事後調査については、評価書を提出しなければ出来ませんので、評価書を提出の後、調査を行います。 事後調査を行えば、1 年ごとに報告書を提出します。 結果の閲覧、公表も行われます。
未記載の種に関しては、調査の進め方が未記載の種をふるいにかける方法を取っていません。 標本は残してありますが、整理はされていません。 未記載の種の取り扱いについて、ご指導を頂きながら、どのように検討していくのかは一つの課題だと思います。
委員:マレーズトラップ法を用いるのであれば、小さい虫がたくさん入ってきますが、その扱いは全て無視されてしまいませんか。
事業者:今後同定の分画をして、データの取り扱いをどうするのか、検討します。
野ウサギ以外の餌となる動物について、伐採をすれば、林縁や下層植生の発達が期待され、野ウサギ以外の動植物にとっても多様な生息・生育環境になることが考えられます。 ただし、ヘビを定量的に調査することは難しいので、今回は鈴鹿山脈において主要な餌となる動物は野ウサギということで、その評価をしていきます。
(動物)
委員:林冠ギャップについて、こうした技術が確立していない状況でそれをイヌワシの保全のための手段として用いるのはいかがですか。
林冠ギャップを創り、餌場を創出することについては、人為的な環境改変を行い、人が直接餌を与えることと同じですが、正しい方法でしょうか。 野ウサギを直接与えれば良いのではないですか。 ただし、林冠ギャップの方法を取るのであれば、今後の知見として、きっちりとその手法を評価して下さい。 野ウサギやアオダイショウの数だけではなく、イヌワシがそうしたものをどれだけ利用できたのかを調査して欲しいです。
事業者:林冠ギャップを施工した後には、糞粒法を用いたりして、餌となる動物の生息数の増加具合を判断します。 林冠ギャップの方法が良かったかどうかについても、評価します。 林冠ギャップで、ウサギやアオダイショウを捕る行動についても追跡調査を行っていきます。
林冠ギャップを創出する方法については、確かに技術的に確立していません。 しかし、様々なアドバイザーから聞き取りし、今回の事業に関してどういった保全対策をとるべきか検討しました。 ウサギを飼育し、放すことは考えていません。 また、イヌワシの権威である先生が、ある講演の中で、イヌワシの保全に係る人為的関与の必要性についても言及されておられました。
最大の保全対策は、治田鉱区の延期であったと思います。 林冠ギャップを創出することは、イヌワシの行動圏を解析したときに、山頂鉱区と行動圏が一部重なっていましたので、その保全対策として、研究段階ではありますが、出来ることとして計画しました。
委員:効果が分らない部分がありますので、しっかりと調査して下さい。 希少猛禽類については、林冠ギャップを検証するためには、時間と人をかけて調査をして下さい。
現況の調査はしっかり行われていると思いますが、人が何らかのアクションをしたときに生物がどのような応答をするのかの調査は少なく、道を作り、山を切り開いたときにどういった反応をするのかは各地の事例がありますので、もう少し調査をして欲しいです。
(動物)
委員:ヒメビロウドマイマイをVU に準じるものとして取り扱うとありますが、VU に準ずるとはどういう意味ですか。 ヒメビロウドマイマイについては、解剖をすれば、同定は出来ますので、同定をしてもらえればと思います。 岐阜県養老山地の低山地で行われた調査では、たった2 回の調査で今回の準備書の調査よりも多くの種数を調査結果として出しています。 今回の調査結果は過小評価なのではないですか。 種数しかデータとして出ていないので、種数しか比較する対象がないのではないですか。
xxxxマイマイの移植に関しては、その危険性の指摘があり、私としても陸産貝類の移植について成功例を知りません。 安易な移植の方法をとるべきではありません。 高度による遺伝的な差異については、移植は同標高帯にするとありますが、登山口では平たいタイプのxxxxマイマイが見られ、一方、登山道の7 合目付近では、背の高い膨らんだタイプのxxxxマイマイが見られます。 集落近くの麓で採取されたxxxxマイマイでは、膨らんだタイプのxxxxマイマイです。 だから同標高帯にあるからといって同じ遺伝的な集団ではありません。 同標高帯で移植すれば良いというのは、科学的に受け入れられません。 移植をする場合には、石を持ってくると石を持ってくる元の場所の生物相を破壊する可能性があります。 xxxxマイマイがいないところに石積みをして移植をするにしても、そこの元々の生物相を破壊する可能性があります。 xxxxマイマイだけがいれば良いというわけではありません。
移植は事業を進めながらでは無理だと思います。 正常な個体群を維持できるかの確認をするためには10 年スパンの調査が必要であると考えます。
先ほど県の見解として、保護や移植のためなら捕獲を認めますが、それが出来ないのであれば捕獲を禁止するべきであるとありました。 私としては重大な影響があると考えざるをえません。 条例で指定されている動物がいる場所の改変が計画されていますので、三重県としても条例を改正することも視野に入れて、決めてくれればと思います。
事業者:ヒメビロウドマイマイをVU に準じるものとしたことについては、生殖器が残っておらず、同定するまでには至っておりませんでしたので、可能性のある種の中で一番ランクの高いVU として扱うということです。 方法書で設定した調査範囲、調査体制で調査をしました。 標高とか環境条件が違いますので、種数が少ないことについては、答えがしづらいです。
委員:岐阜県養老山地の低山地で行われた調査では、調査が行われた年が同じで、調査回数は2 回、調査範囲はそれほど広くありませんので、アセスメントの調査のスキルの問題ではないでしょうか。
事業者:スキルについては、岐阜県養老山地の低山地の調査のスキルは高いものではないかと思います。 そのスキルが種数の誤差を生じさせていると思います。
移植の保全措置を採用したのは、事業の性質上生息地が改変によりなくなりますので、移動能力のないxxxxマイマイについては移植しかないと考えたからです。
委員:事前に生態の調査が必要であると思います。 調査の期間としては長期のスパンが必要だと思います。
事業者:生態的に研究がされていない部分がありますが、保全措置としては移植しかないと考えています。
委員:移植を行って重大な問題が生じた場合にはどのような対応を取られますか。
事業者:方法書の段階で調査範囲を拡大し、調査を行った結果、xxxxマイマイが周辺に生息していることを確認しております。
以下つづく(Moreをクリック)


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# by mamorefujiwaraMT | 2011-11-21 13:00 | 県アセス審議内容
藤原岳・平成23年度第1回三重県環境影響評価委員会
藤原鉱山およびその周辺次期原料山開発事業に係る環境影響評価準備書議事概要
平成23年 8月26日(金)14 時~
いなべ市役所藤原庁舎

(大気質・土壌)
委員:要約書p41 の知事意見11 番にあります通り、土壌汚染の状況については、カドミウムに係る汚染対策地域の指定を受けて、平成15 年の3 月に解除を受けております。 それに関連して、幹事意見に対する回答に湧水に関して監視を行うとありますが、事業者の排煙と河川への流出から農用地が汚染された状況がありましたので、カドミウムの粉じんの可能性は低いと思いますが、注意をして下さい。
準備書p158 に東禅寺公民館においてPM2.5 を調査してもらい、3 月、4 月、5 月については黄砂の影響があると思いますが、PM2.5 の関係が表7.1.1-9 ではよくわかりません。 また、3 月21 日は黄砂の影響があり、調査結果から外したとのことですが、示された方がよいと思います。
準備書p159 の既存資料調査結果の風向・風速調査結果によれば、北から北西の風が卓越し、準備書p161 の現地調査結果の風向・風速調査結果では、山頂の風向は南西の風が多く、藤原岳登山口休憩所の予測をしたと思いますが、藤原岳の2 合目、3 合目辺りで、カドミウムを含む鉱脈が報告されていますので、粉じんに関しては注意してください。
事後調査においてPM2.5 についてもしていただけたらと思います。
事業者:PM2.5 については、費用の部分も含めて考えます。
粉じんによるカドミウムの影響については、小さいとは思いますが、幹事意見の回答にもあります通り、土壌中のカドミウム含有量の調査を追加することを検討したいと思います。
PM2.5 の3 月21 日の数値を除いたことに対する黄砂の影響を検討はしていませんが、その日は数値が振り切れていますので、計測が不可能でした。
委員:SPM では、黄砂の影響があるときは2 倍位になると思います。
(大気質)
委員:準備書のp6 を見ると、かなり広い範囲で地形が変わります。尾根が消えますので、風速が変わるかも知れません。 現在想定されている風の流れと違うところに、浮遊状物質が飛んでいくかも知れません。 影響があるかどうかは、わかりませんが可能性があります。
事業予定区域は森林に覆われていたと思いますが、そこが裸地、また復元するにしても森林の数は減ります。 森林があれば、蒸散が起き、地面の気温は上がりません。 裸地になれば、全て熱で蒸発しますので、昼間に温度が上がると、上昇気流が起き、積乱雲が発生しやすくなり、雨量が変わるかもしれません。 雨量が変わっても、想定している雨量を大きく想定していますので、問題はないと思いますが、少し気になります。 風況が変わり、温度が上がって上昇気流が強くなると浮遊状物質が遠くまで運ばれますので、結論は出ないと思いますが、気になる点ではあります。
騒音について、登山者に対する騒音の影響も気になる点です。
事業者:地形が変わることによる、気象の変化はあると思います。 ただし、人家については1~2km 以上離れていますので、その影響は小さいと考えています。
委員:尾鷲では非常に多く雨が降りますが、シミュレーションを用いて尾鷲の山を削ると、雨域が変わりました。 非常に強く雨の降る場所が変わりました。 計算上、尾鷲ではその山があるために、特定の場所で雨が多いとの結果がわかりました。 このことから、山が大きく削られる事業実施区域よりも更に遠くの場所で、影響を受ける可能性があり、気になります。
事業者:気象の変化によっては、粉じん、雨量等の状況が変わるとの指摘がありましたが、粉じんについては、工場で定期的にモニタリング調査をしており、その状況を監視していきます。
登山客への騒音の影響については、供用時において発破を鳴らすのは1 日1 回であり、工事中は数回鳴らしておりますが、3~4 年後の供用時においては1 日1 回であり、その影響は大きくないと考えております。
(大気質)
委員:大気質については、準備書p161 に調査結果が示されており、年間を通じて南西の風が多いとあります。 そのような状況であれば、大貝戸地区による降下粉じんや微小粒子状物質の調査が必要になると思いますが、どうですか。 調査を行わなかった理由は何ですか。
準備書p29 において、西野尻地区の降下ばいじんの最高値は他の地区より高い結果が出ていますので、大貝戸地区も南西の風の影響を受けませんか。 住民への影響を考えると大貝戸地区の現況調査が必要ではないかと考えます。
準備書p183 に藤原登山口休憩所と東禅寺公民館の粉じんの寄与量の予測結果が示されていますが、予測地点が十分かどうか、大貝戸、西野尻地区も含めてはどうですか。 その予測結果について、問題があれば、データを示してください。
事業者:大貝戸の現況調査については、準備書p29 に既存資料があり、いなべ市においては東禅寺、石川、西野尻、大貝戸、坂本で降下ばいじんの測定が行われていますので、今回は東禅寺において現況調査を行いました。
予測地点を増やすことについては、東禅寺公民館や藤原登山口休憩所の結果から推測されるのは、粉じんの寄与量は低いと考えています。
委員:事業者の考えではなくて、委員会において予測評価の結果を示してください。 準備書p159 の桑名市消防員弁北分署と準備書p161 の現地調査結果では、風向が反対ですので、気流に大きな変化があり、これらの地域に影響を及ぼす可能性があります。 その点も含めて検討をお願いします。
事業者:検討します。
委員:地上と上空の風は違いますので、シミュレーションをして山から風がどちらに吹くのかを示せば、安全だと思います。 現段階でのシミュレーションを示すことで、住民は安心すると思います。
(騒音)
委員:今回は対象が発破の騒音です。 発破の騒音の評価は、火薬学会の管理値を使っていますが、管理値の定義を教えてください。
事業者:人に不快感を与えないレベルを採用しています。
委員:予測値は50 年後の民家に近くなる時を想定していますが、事業が進めば高さが低くなっていくのですか。 音源が下がっていくのですか。
事業者:近づきながら下がっていきます。
委員:受音点から見込むと、最初は残壁があり、端縁が立ち上がっていますので、回りこんでくる音の影響がありますが、事業が進めば平坦部が増え、乗り越えてくる、つまり回折してくる音が増えてきますので、50 年後の時期が事業所の近辺で一番、音の影響が大きくなるとは限らないのではないですか。 例えば、25 年後の影響を計算して比較したものなのですか。
事業者:回折効果はあると思いますが、距離が近くなりますので50 年後が大きくなると考えています。
委員:計算式は、受音点も音源も平坦部にあるとして、行っていますか。
事業者:はい、そうです。
委員:残壁からの反射は考慮していますか。
事業者:計算には入っていません。検討します。
委員:建設時のトンネルの発破音は、採掘時よりも閉じた場所で行われるので、小さい音になるのですか。 火薬の量が違うのですか。防音ドアを付けて対策はするとのことで、横穴に防音ドアを付けて、中で爆発するのですか。
事業者:供用時よりも火薬の使用量は小さくなります。 既存の出口についても遮音壁をつけますし、実際に発破を行うのはかなり奥です。
委員:予測値はドアのない状態のものですか。 また、立抗については、どうですか。
事業者:抗口より55m で60kg の火薬を使ったときに、最も大きい音が出るとの結果が出ていますが、遮音壁の影響を考慮しています。
立抗については、横穴を掘った後に上に掘って行きますので、横穴を掘っているときには、上に音は抜けません。 立抗については、掘削機で掘っていきます。
(騒音)
委員:発破の回数と間隔について、明示してありませんが、供用時は1 日1 回、1 回なのですか、それとも連続したものとして1 回ですか。
事業者:お昼に1 回であり、2 箇所あれば、続けて2 回です。
委員:工事の実施時は多いのですか。
事業者:24 時間連続して、発破をしてその工程を繰り返します。
委員:評価については、最大値で評価をしていますが、回数の影響は無視できないので、回数の記述をお願いします。 特に工事の実施時では、多くなり、夜間もありますので、時間帯も含めて記載をお願いします。
事業者:発破の回数も含めて記載します。
委員:火薬学会の規定についても、記載をお願いします。
発破の音については、相当程度低周波の音が含まれますが、A 特性で評価しているのが、理解できません。 火薬学会の規定において、そのように評価する根拠を示してください。
事業者:騒音に関してはA 特性で評価していますが、聴感補正を行った後の特性ですので、騒音についてはそちらで評価しています。
火薬学会の規定について、もう一度確認します。
委員:時定数についても、スローなのかファーストなのか示して下さい。
事業者:記載します。
委員:低周波音についても、環境省の参照値を超えているところがありますので、その説明をお願いします。
低周波による建物の揺れや人への影響について、環境省の参照値とも関連付けて説明してください。
事業者:火薬学会の発破の音の提言値を用いているのは、国で定めている基準値では発破の音に関してはありませんので、発破ですので学会レベルで提唱している値を使いました。 環境省との参照値についても、検討します。
委員:準備書p192 で、測定値がかなり変化していますが、要因はなんですか。
事業者:Leq ではなくてLAMAX で表示していますので、生活騒音により扉を閉める音や花火の音等のイレギュラーな音が含まれてしまいました。
委員:要因が特定できるのであれば、説明に加えて下さい。
事業者:補足説明を記載します。
委員:問題があれば、事後調査をお願いします。
事業者:検討します。
(水質)
委員:排水については、平坦部が貯水池となり、外へ流出することはあるのですか。また、溜まった水の水質はどのような水質ですか。 カドミウム等の地質から地下水へ移行する影響は周辺部にはないのですか。 その水が、伏流水として河川に流れ出ることはないのですか。 その調査結果はありますか。
事業者:溜まる水については、せき止められますのでそこに溜まり、地下に浸透するか、蒸発します。あふれ出ることはありません。 事後調査において土壌溶出試験を行っていきます。
準備書p297 に、周辺河川の水質調査結果と現在鉱区の土壌溶出量調査の結果があります。 カドミウムについては検出されていません。
(地形・景観)
委員:新規事業予定区域では、尾根部をえぐり、北側の谷もかなりの部分が失われます。 地形のレッドデータブックでは、カルスト地形として特筆すべきものがあると書かれていますが、それもえぐりとってしまうとの説明であったと思います。 事業者側では、消え行く風景、消え行く景観に関して、代償を考えていますか。
藤原地域の河岸段丘の調査では、遠縁地域から落ちてきた土石流堆積物で形成されています。 マンボはそれをえぐって作られています。 マンボについては、水量が少なくなって閉鎖したとの話を聞きました。 様々な形で地形環境の変化が起こり、自然環境に及ぼす影響があり、尾根部を全て取ってしまったら違うところに雨域がいってしまうといったことが起こります。 移動した雨域の谷部から水がどう流出するのかをシミュレーションして安全サイドで地域の住民に納得をしてもらえるよう対応したらどうですか。
桑名、四日市断層は比較的近い時期に動いたことが知られており、そうした状況の中で想定されていない雨が降ったらどうなるのかの想定はしていますが、複合災害として地盤条件が動いたときに発破をかければ、どうなるのか。 その土砂が谷筋に落ちたときにどういう形態を成していくのか。 そうした、シミュレーションが必要だと思います。
事業者:失われていく地形の代償の観点からは予測・評価を行っていません。 景観の観点から、その影響が大きいかどうかの予測・評価を行っています。 準備書p48 の「失われる危険性が高い地域」を指摘していると思いますが、それでよろしいですか。
委員:それはひとつです。 景観とは、見る人の立場によって変わります。 住んでいる人、登山をする人から、地域の住民がどう考えるのかの観点はどうですか。
事業者:景観の観点から、緑化に関しても、方法書の段階で意見がわかれていましたが、法律等で定められている緑化を積極的に行います。 受け取る人の立場からの評価が必要なのですか。
委員:景観の調査については、地域住民が納得できる形で行うべきではないですか。
事業者:地域の住民に対して、どう景観が変わるかについては、事前に説明しています。
委員:モンタージュ写真を作ったのなら、アンケート調査を行って、受け手がどう感じるのかを調査して欲しいです。
事業者:アンケート調査については、検討します。
(地下水)
委員:幹事意見に対する回答の3 番について、「湧水量の減少と事業との関係が明らかになった場合」とありますが、準備書p305 に記載のある3 つの湧水を指していると思います。
この湧水が地下水の出口とした場合、どこが涵養域でどのような流動形態になっているか説明してださい。 どう因果関係を把握するのですか。
事業者:流動経路については調査していません。 ヒアリングにより、湧水があるかないかを調査し、モニタリング出来そうな井戸ということで、選定しました。
委員:事業実施区域の涵養域とはどうつながっていくのですか。
事業者:つながっているかいないかの調査はしていません。 影響があるかどうかは難しいと思います。
委員:50 年後に平坦部を貯留域として水を溜めると話しましたが、その大量の水が蒸発または浸透するときに、その浸透した水がどういう流動経路をとるのか、どこに湧出してくるのか、それに汚染物質が含まれているのかいないのか、また、今までなかった流動経路が生じて河川に流出したときに、そこに生息している生物、植物にどのように影響してくるのか、その流動経路や流出域を調査しないで環境影響評価の調査をするのですか。
準備書p270 に、通常降雨時と豪雨時の調査期間を示しておりますが、この時期はこの地域の代表的な時期となるのですか。 測定時期に測った流量は、降水に対するピーク時の流量となるのですか。ハイドログラフを描いて、ピーク時流量を測定していますか。
事業者:準備書p271 の測定時期については、ピ-ク時のものではなく、降雨のあった当日または翌日に、降雨の直後ということで測定しています。
委員:それでは意味がないのではないですか。 尾根をなくすということは流域面積が変わり、下流の河川では集まってくる水の量が変わります。 それを見積もって調査をしていますか。
先ほどの話ですが、事業実施区域に集まった水がどう浸透して、どういう流動経路をとって、どこに出てくるのかが、湧水に影響が出たりして、そこに生息している生物にどう影響が出るのか調査しなければなりません。 現在の環境実態の把握無くして,しっかりとした環境影響評価は出来ないと考えます。
事業者:調査を行う中で実際には、貯留域には水が溜まりませんでした。 浸透した水がどの経路でどこに出てくるのかの調査はしていません。
委員:斜面に降ってまんべんなく浸透していくものが、裸地になり、平らとなって浸透していくことは、流動形態が変わるということです。 鉱区を選定する場合に、ボーリングの調査が行われていると現地調査時に聞きました。 その結果を利用すれば、亀裂が入っていることが分ると思います。 それを踏まえて、シミュレーションをすれば、流動経路はわかりませんか。
事業者:ボーリングについては、広いピッチで打ったもので、地中の石灰石の化学成分を調べることで、流動経路がどうなっているか把握をしているものではありません。
委員:亀裂や走行はわからないでしょうか。それがわかればシミュレーションが出来ると思います。
事業者:解析方法も含めて、検討します。
(地形・地質)
委員:準備書p317 の地形・地質現地調査結果では、治田鉱区では全て調査していますが、山頂鉱区では空白の部分があります。この部分の調査はするのですか。
この絵には断層も書かれており、図が完成に近いものでなくてはなりません。断層の表示方法についても、普通の表示方法と違います。
節理の言葉の使い方も誤った使い方をしています。現地調査では節理はなかったと思います。地層面ではないですか。 岩石を採掘するのですから、正確な地質図を描いてください。 鉱区を設定する際のボーリング調査も加味して、書いてください。
事業者;資料を確認して、検討します。
(地下水・植物)
委員:森林を伐採したときに熱収支が変わります。 蒸発散していたものが、全て浸透するので、地下水について真面目に調査をしなければならなかったと思います。 今からでも補足の調査を出来ませんか。
湧水の調査時期が10 月と1 月であり、植生と関係のない時期ですし、水質に関しても調査が行われていませんので、植生がなくなることに関する水質の影響が評価できません。 植生の回復についても心配があり、テストが行われている場所で1000m で生き生きとしているツゲが良くない生育状況では、原因があると思います。 その原因究明をしっかり行ってください。
事業者:今後検討します。
以下つづく (Moreをクリック)


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# by mamorefujiwaraMT | 2011-11-20 12:30 | 県アセス審議内容
藤原岳・平成21年度第5回三重県環境影響評価委員会
藤原鉱山およびその周辺次期原料山開発事業環境影響評価方法書調査審議概要
平成22 年3 月11 日(木)9 時~
三重県勤労者福祉会館

(大気質)
委 員:重機や車両からの一酸化炭素に関しての影響は小さいと思うので、その理由を準備書に記載してほしい。
(悪臭)
委 員:住民意見の中に運搬、受入れ、保管、処理、燃焼工程等から悪臭が発生しているとあり、その事業者見解として悪臭防止対策に努めるとなっているが、具体的な検討内容及び住民との話し合いはどのようにされているのか。
事業者:悪臭対策として、密閉式のトラックを採用しており、受け入れ設備もシャッターなどで外気と遮断して防止している。
委 員:それでも悪臭が発生して困るという意見もあるが
事業者:近隣の住民の意見をヒアリングして、取り組んでいきます。
委 員:風向によっても影響の程度が異なるので、影響が大きくなる風向の場合は、運搬を控えることも検討したらどうか。
事業者:既に近隣の皆様に、環境モニター委員をお願いしており、悪臭以外も含めて何かあれば、その都度連絡をしてもらうことになっている。 また、年に1、2回、環境モニタリングを実施し、説明している。 他にも各自治会等に工場の状況を理解してもらうよう取り組んでいる。
委 員:燃焼工程での対策はどうか。
事業者:1昨年に煙突による対策をしており、モニター委員からの情報が得られるように努めている。
補足になるが、運搬車両については、昨年搬入車両の臭気状態がどうか調査し、臭気が発生している車両には、排出業者に脱臭措置の徹底をしてもらい、現在は発生していない。 受入れ時も密閉式なので、近隣に悪臭をもたらす実態はでていない。 近隣地区の方々には、情報開示や場内視察をいただくとともに、必要に応じて、対策を講じるよう環境保全活動を実施している。 4 月からはいなべ市と協定の見直しをすることになっている。
(騒音・振動関係)
委 員:発破による評価方法として、学会による提言値を採用することとしているが、評価値は、人に対する影響の評価なのか、物を対象にした評価値なのか。
事業者:実際のところ学会で出されている評価値で判断するが、明確にはなっていない。 杭打ち機からの突発音に関する規制値も検討したが、学会による提言値とした。
委 員:評価量は、Lx、Lmax か
事業者:Lmax で評価する。 現状は、12 時に1 回の発破作業で、聴感でもなかなか聞こえない。
委 員:住民意見の中に過去に採掘でダイナマイトが使用されて、数km 離れた民家で窓ガラスががたがた振動して割れそうな時もあるとあるが、別の場所で起こった事例なのか、この場所で起こった事例なのか
事業者:我々の事業であると思われるが、現在は、過去に比べて発破の作業方法も改善しこのようなことは発生していない。
委 員:どのような事例だったか、また現在の状況はどうか整理してほしい。
委 員:現況調査では高い値は確認していないとなっているが、開発工事は、現事業活動と同じ内容なのか。 発生する騒音や振動が変わるとか、重機が変わるとかないのか。
事業者:現況と比べて負荷が増える行為は、地下に破砕設備を設置する程度であり、防音・防振設備を設けるので外部環境への影響はそれほどないと考えている。
委 員:開発工事で負荷が増加する行為は地下で行われるということか。
事業者:そうです。
委 員:その点を説明されると解りやすいと思う。
(土石流)
委 員:採掘現場の西側の土石流が数十万トンに達していると住民意見の中にある。 その搬入先は中里ダムの東側にある市の旧処分場となっているが、搬入面積が限られている現状である。 この現状に対して、どう取り組まれるのか。
事業者:直接、現事業が影響していると認識していない。 次の開発事業区域は、土石流発生区域に近いので、行政と連携して配慮していきたい。
(土壌汚染)
委 員:マンガン鉱にどういう成分が含まれているのか、カドミウムが土壌汚染物質として含まれているかもしれないので、分析した資料があれば教えてほしい。
事業者:未確認であるため即答できない
委 員:資料として提出してほしい。
事業者:マンガン鉱から何が出ているかどうか不明である。 また、マンガン鉱が産出されたかも不明である。
委 員:では、この表は何を意味しているのか
事業者:セメント原料としてケイ石を使用するので、鉱業権の設定が必要になる。 設定の際には、文献等で金属類の鉱物がでる可能があれば、他社に二重に鉱業権が設定されると事業の実施に影響を及ぼすので、併せて金属類の設定を行うことが多い。 実際に確認される金属というものではない。
委 員:把握できる範囲内で資料の提出を検討してほしい。
委 員:マンガン鉱は、石灰岩の中から出てこず、砂岩や泥岩からマンガンモジュールとして出てくるのが正しい。
(地形・地質)
委 員:学術上重要な地形地質が事業中に出てきた場合の対応について、どうするのか。 また、石灰岩と緑色岩の分析をしていると思うが、微量元素として何が確認されて、どう処理しているのか。
事業者:鍾乳洞とかが確認された場合には、関係機関と相談して進めたいと思っている。 石灰石の分析は、簡易的にしている。 セメントを製造するコストにも関係しているデリケートな情報なので、原則公開していない。
(陸生植物・動物・生態系)
委 員: この地域は、太平洋側に位置するが、日本海要素を持った植物も生育し、好石灰岩に依存した動植物も生育・生息している。希少な場所を表面だけ残して、採掘をすることはできないのか。
事業者:坑内掘削は、現時点では考えていない。
委 員:そういった場所を消失してしまうことか。
事業者:消失する場所が、他にも生息しているものなのか調査をしたい。 後世に残せれるように、移植が有効であれば検討したいと思っているし、他地区の事業では、保護植物園のようなものを作ったり、バイオテクノロジーにより培養したりしているので検討したい。
委 員:保護しなくてはいけない重要な植物種がどれくらい存在していると認識しているのか。
事業者:周辺地域の状況は方法書に文献調査として掲載しているが、鉱区内は調査中なので、準備書で明らかにしていく。
委 員:具体的な調査方法や時期の内容を教えてほしい。
事業者:調査自体は文献調査した動植物の生育・生息状況を認識して、確認が想定される動植物の調査を留意して実施しています。
委 員:三重県で保護すべき植物種が確認された場合には、バイオテクノロジーによる保護をするということだが、必ず実施するのか。
事業者:調査結果に応じて、その手段が効果的であれば実施する。
委 員:住民意見に対する見解で国定公園に近接しているので関係機関と協議を行うとあるが、その具体的内容を教えてほしい。
事業者:国定公園の所管行政機関と経済産業省、県の砂防関係部署と協議を行う。
委 員:例えば、国定公園内の植物、樹木に対しての影響はどうか。
事業者:影響が出るようなら何らかの対処が必要と考えている。
(土石流・陸生植物・生態系・温室効果ガス)
委 員:土石流については鹿の食害によっても土石流が発生しやすくなる。 今まで発生しなかったといっても今後発生しないとは限らない。 住民意見があることからも対応をする必要がある。
いなべ市長の意見の中で、動植物の普通種で再生産過程への影響を検討することとなっているが、重要種についてこそ、残される場所で再生産ができることを明らかにしていく必要がある。
シカの食害を受けている地域での植物調査方法を、従来の手法で行った調査結果では、不十分になる可能性が高い。 学術的には、完全に食害の影響を受けない状況の結果が望ましいが、環境影響評価制度としては、事業者として、可能な範囲で、具体的に、食害の防止策を何m×何mで何枠、何年間設置するとかを明確に調査すること等の対応策を明確にすることが望ましい。
温室効果ガスについては、セメントを作る以上石灰石を使用するのは避けられない。 ここで、エネルギーの質的転換及び石灰石の量的削減を行い、環境負荷を低減することが、県の施策も含めて、必要である。 既に、セメント原料の代替原料を使用することによって、環境負荷の低減をしているが、セメント生産1トンあたりの工業プロセス由来の温室効果ガス排出量を示しておいて、石灰岩使用量を削減していることで温室効果ガス削減をしていることを説明してほしい。
緑化措置については、温室効果ガス対策としては排出量に対してその効果は小さい。 しかし、森林法の規定及び景観の問題により実施するということの点では理解する。
事業者:前回の委員会からの指摘及び市の意見にあった、シカの食害に関する調査、再生産過程、調査範囲の明確化等のご意見をいただいて検討したが、食害対策を講じた植物調査は、数年間の調査となり困難と判断した。 岸壁等の緑化は困難であると認識もしているが、企業としては、緑化は積極的にやっていきたい。 石灰岩による温室効果ガスの原単位削減の方策は、今のところ見当たらないので明確に削減量を提示することは難しい。
委 員:少なくとも、過去にはセメント原料として石灰岩を100%使用していたので、実績は示せると思う。
事業者:他にケイ石や粘土も使用しているので、削減量を示すようにする。
委 員:食害対策を講じた植物調査を実施してほしい。
事業者:納得できる調査をするよう努めます。 高炉セメントも出荷量が増加しており、石灰石の使用量が昔に比べて削減してきている。 燃料として石炭又は重油を使っていたが、今は廃油やその他廃棄物も使用しているので、化石燃料由来の削減も準備書で示したい。
(陸生動物)
委 員:猛禽類について予備調査は実施しているのか、また生息や営巣を確認しているのか。
事業者:現時点では、生息を確認している。
委 員:調査地点が増えたことは望ましい。 巣を中心とした活動が判るように調査をお願いします。 砂川での水生動物の調査地点を、上流側に設けない理由は何か。
事業者:排水は、砂川への合流地点が、調査地点の直近であり、上流には放流しない。
委 員:この地域は、昆虫の種類が豊かな地域で蝶においても希少種が確認されている。 計画されている調査の他に、希少種であれば食草が判るので、卵とか幼虫がいるか確認してほしい。
事業者:卵・幼虫類についても努めて確認するようにしたい。
委 員:ニシキキンカメムシが確認されていると思うが。
事業者:山頂で確認しております。
委 員:RDBには記載されていないのか。 注目種に該当するのではないか。
幹 事:周辺において確認されている希少種は、方法書にもれなく掲載されていると確認しているが、ニシキキンカメムシについては、再度詳しく確認する。
(陸生動物)
委 員:陸産貝類においても、石灰岩地帯に依存している、xxxxマイマイのような希少種がいる。 事業による陸産貝類に与える影響は高く絶滅する可能性もある。 種が絶滅するかどうかの判断をするとすれば、xxxxマイマイの生息の全域を把握して、その中で、事業による影響範囲を示す必要がある。 調査方法は、任意観察法ということで計画されているが、生息されている範囲だけの確認ではなく、生息密度の把握や再生産が可能かどうかも必要で、現状の計画では評価が正しくできないと思う。
委 員:xxxxマイマイのような固有種があるとすれば、生息域の全域の調査を行って、事業予定地の占める割合を判断して、種の存続に深刻な影響を与えないということが必要である。 つまり、特長づける生物種については広範囲での調査を実施して、事業計画と照らし合わせて、相対的に評価をする必要がある。
事業者:調査範囲については三重県の技術指針に基づいて行っている。 重大な影響を与える種については、専門家等からヒアリングして、生息位置の情報を把握して評価したい。
委 員:ヒアリングでは量的な把握ができなく、正確に相対評価ができないと思うので、これらを考慮して調査計画を策定する必要がある。
事業者:調査範囲外では、量的な把握は困難であるが、調査結果をみながら今後、影響を適切に評価していきたい。
(景観)
委 員:緑化について石灰岩は一般的に成育しにくいといわれているがこれまでどういった努力をされてきたのか。 必ず努力して緑化してほしい。
事業者:緑化の試験は一部実施している。 順調に生育しているものも見受けられる。 全ての残壁は困難かも知れないが、他の鉱山では多数、緑化に取り組んでいる事例もある。
委 員:景観の観点からでは、採掘跡は、平面な岸壁になることが問題であり、そこを何とかしてくれれば、岸壁であっても自然に植物が生息する。
(温室効果ガス)
委 員:他の産業に比べると難しいということだが 我が国では、25%削減するという目標があるので、準備書では具体的に努力目標を示し積極的に取り組むことが必要であると思っている。
事業者:会社全体としても業界としても目標を掲げて、取り組みをしておりますので準備書段階で明らかにしたい。
(全般)
委 員:定量的に広範囲に調査する必要があるという意見が他の委員からあるが、事業者からは、県の技術指針に基づいて実施しており、その義務はないとした回答であり、議論が平行線になっている。方法書には、関係地域の範囲、調査範囲を設定した説明があるが、影響を受ける範囲であると認められる地域の考え方を事務局からしてほしい。
事務局:適切に評価するうえで事業者が実行可能な範囲で行うこととしており、完璧に実施することは困難な場合もある。 調査範囲を広げて行わないと適切な評価ができないのであれば、それに応える必要が事業者にはあるが、それに対応できない場合には、準備書時に適切な評価ができないという結論になってしまう。
事務局:調査範囲については、技術指針に明記してはいない。 今回の事業では約100ha であるので、他事業と比べて、面積規模が大きい。 その中で事業者が計画地から周辺2~300mの調査範囲としていることが、影響評価を行うに際して適切かどうかは、議論すべきだと思っている。 動植物関係では、生活環境系に比べ、定量的に行うことが難しいという意見が環境影響評価法の改正議論でもあったので、相対的な定性的評価が現時点では、最適なものと考えています。
委 員:環境アセスメントは事業者が行うものであり、事業者が最終判断する制度である。 生息域の全般の状況を把握しなければ、評価できない事例はいろいろある。 愛知県の事例でも、ミゾゴイが生息している。 この鳥は日本でしか生息しておらず、評価を行う場合には、どれくらい生息しているのかが必要になる。 一般的には、対象種の生物的特性についての知見があるのかを踏まえて総合的に考え、事業区域内で評価できるものもあれば、広域的に調査をする必要がある場合もある。
事業者:xxxxマイマイや他の生物についても柔軟に調査をしていきたい。
(陸生動物)
委 員:事業実施区域の一部がカモシカ保護地域になっているが問題はないのか。
幹 事:カモシカ保護地域は法的に位置づけられているものではなくて、設定当時にカモシカの生息地として保護していくことを文化庁や地権者も含めて同意された地域である。 調査結果に基づいて、文化庁と協議しながら、事業者に指導したいと思っている。
委 員:県の文化審議会で議論されるのか。
幹 事:カモシカの状況を調査することになるので、重要な地域であれば、しかるべき対応をするよう指導したい。
委 員:三重県でのカモシカの状況はどうか。
幹 事:鈴鹿山地は絶滅寸前の状況である。 滋賀県側にも生息が拡大していたが、平成19、20年度の調査では確認されてなく、三重県側の急斜面の箇所に少数生息している状況。 カモシカ保護地域内では推定で数百個体に減少している。 数十年後、カモシカが鈴鹿で見られるのか危機的な状況である。 紀伊山地では、奈良、和歌山でも生息密度が小さく、繁殖している親子は見ることができなかった。 鹿の増加に伴い、カモシカが減少している傾向が見られる。 三重県でのカモシカは危機的な状況である。
委 員:総合的に、事業の代償措置としてシカの駆除を扱うことが考えられる。 現状では、シカの増加で著しく自然環境が破壊しているので、シカの駆除が、自然環境の保全につながることも考えられる。
つづく  (Moreをクリック)


More 続く
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# by mamorefujiwaraMT | 2011-11-15 21:00 | 県アセス審議内容
藤原岳・平成21年度第2回三重県環境影響評価委員会
藤原鉱山およびその周辺次期原料山開発事業環境影響評価方法書調査審議概要
平成21 年11 月10 日(火)13 時30 分~
いなべ市藤原庁舎2階会議室

(大気質)
委 員:PM2.5 の調査は、検討中ということだが、実施する際の調査地点はどこか。
事業者:検討中であるが、実施するのであれば、東禅寺にある公民館で行いたい。
(温室効果ガス)
委 員:約105ha 改変されるのか。 自然地が改変されることにより、温室効果ガス対策はどうするのか。
事業者:改変地域内での現存している自然地は、山頂鉱区で約 33ha、治田鉱区で約31haで、人工地としては山頂鉱区で約19.5ha、治田鉱区で約9.4ha である。 このため、現存している自然地は約64ha である。 今後、改変による温室効果ガス対策は、早期緑化が重要と認識している。
委 員:CO2 をどれくらい吸収できなくなるのか。
事業者:算出はしていない。調査結果を踏まえて、算出したい。
委 員:方法書の段階なのでそれでもいいが、ガイドラインがあるので概算は簡単である。 CO2 吸収量を算出するには、森林CO2 吸収は樹齢により異なるので、時間的考慮が必要であるが、短期、中期、長期的なCO2 吸収量を示してほしい。
(地形・地質・地下水)
委 員:地形、地質について、現在使用されていない用語があるので、修正してほしい。
図についても、景観資源位置図(方法書p75)の断層崖等の位置は、不正確である。 他にも、不整合な箇所が多々見られる。
石灰石の主成分は把握していると思うが、他の成分が何か教えてほしい。
地下水については、藤原岳は付加体で成り立っている。 そのような状況も十分把握して、地下水の調査に挑んでいただきたい。
地形地質の調査範囲は、予定区域から概ね 200m だけでは、この地域の地質がどうなっているのか判らないと思う。 調査範囲を広げる予定はないのか。
事業者:用語の指摘については、再度資料を確認し修正するようにします。 付加体による割れ目が発達している場所については、調査範囲を広げることも検討する。 石灰石の分析結果データは所有している。
(土壌)
委 員:土壌汚染物質は確認されているのか。
事業者:今のところ確認されていない。
委 員:(鉱区図等で)土壌汚染物質が設定されている場所はどこか。
事業者:セメントの原料で石灰石以外にも重要なものに珪石があり、珪石用の鉱区を設定するときは、他の金属類と一緒に鉱区設定することが一般的である。 主に珪石を対象に鉱区を設定しているので、鉱区から必ず土壌汚染物質の金属がでてくる訳ではない。
(大気質)
委 員:方法書p28 の平成18 年度の降下ばいじんの測定結果で、最高値を示す時期はいつか。
事業者:後で確認します。
委 員:方法書 p22 で「冬に降水量が多い」と記述しているが、夏ではないか。
事業者:積雪量も含んだ表現となっている。
委 員:道路運送車両法上の基準が適用されていない重機を使用しているのなら調査項目に一酸化炭素を追加してほしい。
事業者:過去に、一酸化炭素の環境基準が超過した事例が少なく今回対象外とした。 現況については調査する方向で検討する。
委 員:方法書 p18 の環境保全計画として、強風時の散水を実施するとなっているがその頻度はどのくらいか。
事業者:現在毎日行っている。 ダンプ走行時に行っている。
(騒音)
委 員:影響評価の対象項目として、重機から発生するものは除外するとしているが、その理由として、測定等を実施して確認しているのか。
事業者:事前調査の一環として昼間・夜間に測定している。 現況調査地点で環境基準を超えていないことを確認した。
委 員:今回の事業計画でも 15 台ぐらいの稼働か。
事業者:ほぼ同じです。
委 員:発破音を屋外でも確認できるのか。 (できません) 予測手法については、具体的に記載していただきたい。
事業者:わかりました。
(水質)
委 員:方法書p18 の環境保全計画として、原則通常時は採掘区域外へ流出せず、仮設沈さ池を設けるとなっている。 散水はその水を使用するのか。 (はい。) 方法書p139 に濁水の影響を予測するとしているが、どのように行うのか。
事業者:対象項目とすべきか迷った経緯がある。 通常降雨時では、雨水は流出しない状況であり、台風等の豪雨の場合は確認できる。 手法については、流出係数を用いて予測しようと考えているが、その設定は、過大な予測とならないように慎重に検討したい。
委 員:濁水は流れないのか。
事業者:藤原鉱山の特徴として、雨水はほとんど浸透してしまう。 一部鉱山道路に流れるが、それでも側溝から場内沈殿地に入る。 更に、流出する場合には、工場内の沈殿地に入り流出する。 切羽の方から濁水が流れている状況は見たことがない。
(土地の安定性)
委 員:土砂災害はないのか。
事業者:山頂の方は、土石流災害で問題になっており、沢の上部を採掘することで、土石流の負荷は軽減される方向になると考えている。 地元の方と相談して手法を検討したい。
(騒音)
委 員:環境影響評価の対象となる事業内容の範囲を確認したい。 新しく作られる鉱区の事業による影響のみか。 掘削して、ベルトコンベアで輸送する行為等の影響要素は対象か。
事務局:鉱区による事業のみで、ベルトコンベア等の工程は対象外です。
委 員:立坑を新しく作るが、重機は使用するのか。 縦坑工事時の影響はないのか。
事業者:坑内掘削等で重機を使用する。 立坑は石灰岩の部分を掘削するものなので、そのままセメント原料となる。
委 員:通常時使用している重機以外のものを使用することになるが、影響はないのか。
事業者:準備工事で使用する重機は、現況で使用している重機も一部使用する。 作業量についても現況と比べても大きく変わらないので新たな影響は生じない。
(低周波)
委 員:低周波空気振動で年4 回、4 点の測定となっているがどういうことか。
事業者:発破作業時 1 点、朝昼晩で各1 点、計4 回です。
委 員:一日 3 回測定を、年に4 回行うということですね。 (はい。) 具体的に評価値は何を使うのか。
事業者:火薬学会の提言値を使う。
(騒音・振動)
委 員:環境保全計画として事業実施中には、監視調査を適宜行うと記載されているが、現在行っているのか。
事業者:騒音・振動については、恒常的に、周辺の住民の方にモニターになっていただいて、異常があれば連絡いただく。
委 員:評価手法として、実行可能な限り回避・低減されているかを評価すると記載されているが、どのように判断するのか。
事業者:定量的な評価で行います。
委 員:実行可能な範囲内でできる限り回避低減されているかを評価するとあるが、本当に評価できるのか。
事業者:事業実施後、環境保全措置が十分機能しているということを確認して、随時、検証していきたいと考えています。
(温室効果ガス)
委 員:石灰岩の採掘作業は石炭・石油の採掘作業と同じで生物が長年かかって地下にため込んだ炭素を掘り起こす作業である。 年間500 万トンを採掘すれば、年間250 万トンのCO2 を排出させることになる。 ライフサイクルアセスメントをすることは検討しないのか。
ライフサイクルアセスメントをしなければ、セメントとして流通している間は、単純に採掘分が増加する結果となるので、地球温暖化に対する影響を正当に評価する必要がある。
事業者:評価できるものか検討する。
(陸生植物)
委 員:シカの食害が顕著である。 林床植生が非常に破壊されている。 開花個体がほとんど確認できない状態である。 防護柵を設けることで、数年後には、植生が回復するので、絶滅している訳ではない。 植物がほとんど見えない現状でどのように調査するのか。
事業者:平坦部分は食害が多く、斜面の方に入っていくと生育を確認できている。
委 員:平坦地は光が多く回復も早い。 斜面は地上部が消えるとなかなか回復できない。 人間が近づきにくい岩壁は鹿も近づけないが、調査もしにくい。 それがシードソースになっている。 原則として人間が近づけるところは鹿も近づける。 この現状で、調査を実施しても、本来生育している植物が確認できない。 確認できない現状であるという前提での調査結果では、その場所における希少植物の生育状況を正確に把握できない。 本来、藤原岳は日本有数の希少植物が生育している。 しかし普通の植物調査ではその希少植物が未確認のままになる。
事業者:食害がある現況で、より正確に把握できる手法を、専門家の意見を踏まえ反映し検討したい。
委 員:防護柵を設けて、3,4 年後に調査を行うことしかない。これをやらないと食害の激しい地域において植物の生育を把握することはできない。
(陸生植物)
委 員:藤原岳についてはエビネなど野草蘭がたくさん生育しており、キクザキイチゲ、セツブンソウ、ヤマブキソウ、カタクリ、フクジュソウなど代表的な植物が生育することがあるので、これらが生育していないとは考えられない。 本日の現地調査では、時期が悪いので、これらの植物はなかった。
事業者:フクジュソウは確認しております。 場所、時期は最大限種類が確認できるよう、注意工夫して行います。
(環境保全計画・緑化)
委 員:石灰石の採掘は、2021 年以降は、何年ぐらい続けるのか。
事業者:生産量の変動にもよるが事業実施後、50 年間程度を予定している。
委 員:その後の長期の計画はないのか。 完結する可能性はないのか。
事業者:現時点では、どちらの可能性もあるが、最終的には、緑化を行い完結する方針である。
委 員:方法書p19 に、「緑化にあたって地域の在来種を主体に構成することとし、長期的な視点にたった緑化を行う」とあるが、長期的な視点とはどういうことか。
事業者:藤原岳周辺にもともと自生しているような植物を緑化することが、長期的な観点からみると強く自生するというイメージである。 外来種で緑化するより、従来、そこに存在している植物の方が生育環境にあっているのではないかと思っている。 試行錯誤してやっていきたいと思っている。
委 員:この地域は石灰岩地帯で、土壌がアルカリ性だと思うので緑化も難しい。 従来の緑化に何か定着することを検討しないと難しいのではないか。 良質な土壌は一番表面の土か。
事業者:そうです。樹木などが生えているような土。
委 員:廃棄物のところに除去した表土は石灰岩と混合してセメント原料として有効利用する計画があるが、植栽用客土利用とどのように使い分けるのか。
事業者:すべてを客土として緑化利用したいが、残量はセメント原料とする。
委 員:採掘計画が 50 年であれば、剥ぎ取った土は50 年も保管できない。
事業者:一気に地山を開発することではなく、山頂部から順番に開発する。 斜面を開発する度に地山部は存在する。
委 員:現在、木が生息しているような地山の表面の土をはぎ取り、別の場所に保管してそれを緑化に使うというわけではないということか。
事業者:そういう手法もあると思うので、検討したい。
委 員:工事期間が短い1,2 年なら、一番土壌の養分が多い土を別の場所に保管し、工事が終わってから、保管していた土をその部分に戻し、元の植生、土壌に近い状態にする。 こういった工事の方法もあると思う。 50 年間も技術的に無理なような気がするが、どのようにするのか。
事業者:表土の部分の場所が、一番養分が多いと思う。 採掘部分がレベルダウンするごとに表土の部分が必ず地山との境界に出てくる。 使えるものは使っていく考えである。
委 員:一番上を削って表土にはなるが、それは熟成されてない土である。 その部分に入っている種はほとんどパイオニアのような種しか入っていないと思うが、きちんと計画通りに進んでいくのか心配である。
事業者:使えるものは有効利用したい。
委 員:養分がたくさんある土は長年かけて表面に蓄積した土で、削って数年、数十年では、いい土はできない。
事業者:表土は削るが一気に全部広げるのではなく、範囲のうちの一部分のみ採掘をし、それを繰り返す。
委 員:山頂部をカットダウンしたときに、一番表土がでる。 カットダウン時には緑化する場所はない。次を掘れば側面部分に出る。 そのときは、最上段の犬走りに使えるのは理解できる。 二段目以降カットダウンした時の回答であるが、質問は一段目をカットダウンした時の場合である。 表土はどのように使うのか。 また、クロマツをどうして植えたのか。 適切な種ではないと考える。
事業者:クロマツは過去に試行錯誤的に植えたとものである。
委 員:既存の緑化では犬走りに少し木を植え終わっている。 白い岩壁が見えてところどころ緑がみえているという所もあるが、この事業予定地でもそういう予定か。
事業者:まずは、実績がある小段への緑化を最低限行う。 白い岩肌が隠れるほどと言われると厳しい状況であると思う。 よい方法がないか試験的に行いたい。
委 員:緑化試験などを行っているようであるが、犬走りの所だけしかやっていないが、そこに客土をしたとしても土も少ないし、木も育たないと思う。 犬走りの段数と植えた木の成長を考え、岩肌が見えないように、犬走りの幅や客土の量などを増やす形で検討し、木が育つ環境にするよう考えてほしい。
事業者:荒涼とした景観の観点からも考え、今日見て頂いた断壁は20m ごとに小段を作っており、1段当たりの高さが高い。次の場所は20mを10mにして小段を作るなど工夫してやっていきたい。
(陸生植物・温室効果ガス)
委 員:方法書60p にカワノリが分布していると記載してあるが、三重県の指定地域の場所はどこか。
事業者:カワノリは藤原河内谷自然環境保全地域に指定されている。 4p にある山口地区の左側に位置する。 計画地から4 キロほど離れている。 流域的にも違う流域になるのではないかと考えている。
委 員:現況は、食害を受けており、調査しにくい状況であるが、方法書に記載の評価手法ではどうかと思う。 植生もコドラート法で行うとあるが何個ぐらい置くのか記載していただきたい。 温室効果ガスへの影響についても森林が生息する場所そのものがなくなるので、かなりの数のコドラートを置き、現存量を正確に把握する必要がある。
(陸生動物・生態系)
委 員:陸生動物について、予測・評価の手法が簡潔にしか記載されていないので、本当に予測評価ができるのか疑わしい。 幹事が指摘しているクマタカ、イヌワシにおいては、具体的にどういうことを想定しているのか。
事業者:クマタカ、イヌワシの調査結果がでてから専門家の意見を踏まえ対応していく。
委 員:事業範囲内の猛禽類しか調査してないのでは正確に評価できない。 調査の段階で、繁殖が確認されたら、これらの行動圏を確認し、そのデータを持って意見を聞いていただきたい。
xxxxマイマイは確認しているのか。
事業者:藤原岳のどこに生息という分布情報は把握していない。
委 員:調査予定地を広く取っているが、それが藤原岳の全個体である可能性がある。 計画地以外の分布がわかっていないのなら、生息状況が解明できずミティゲーションの手法がなくなる。 もう少し広い範囲を調査する必要がある。
事業者:検討する。
委 員:72pにある生態系モデル図は、三重県のどこの場所でも利用可能な図である。 生態系は食物連鎖の関係だけではない。 生物間の相互関係と非生物的環境との関係性を評価する必要がある。 石灰岩地帯で土壌が十分に発達せず植物の成長が悪い、その結果、好石灰岩性の林を好むような動物が利用している事がわかる生態評価をしていかないといけない。
事業者:ありがとうございます。
(景観)
委 員:74p、75p、161p に則っての確認。 幹事からの意見と同じ気持ちであるが、事業実施区域産業用地点の方に準備したものを記載していただきたい。 自然景観資源の鳴谷の滝、多志田の滝、大滝からの眺望について調査地点の追加検討をしていただきたい。 治田鉱区内の登山道について付け替えると記載されているが、現状の眺望を大きく変化させないように配慮していただきたい。 竜ヶ岳について眺望への影響が懸念されるため検討していただきたい。 緑化に関しては、四日市市から見ると、禿げ山が当たり前との思いがある。 地域の住民にとって、禿げ山に愛着がある。
事業者:眺望等の地点の追加は検討する。
(環境保全計画・緑化)
委 員:石灰岩の地に緑化は難しい。 表層地形はできるだけ改変を抑えたほうがよい。 安全上可能であるなら、犬走りの幅は可能な限り狭くし、改変を減らすほうがよい。
(廃棄物)
委 員:廃棄物を環境影響評価の対象としていないが、事業所内ですべて処理するのか。
事業者:廃棄物については副産物で表土、伐採木が考えられる。 場内で処理する。
委 員:タイヤ等が場外から燃料として持ち込まれているが、場外に出ていくものはないか。
事業者:セメント原料としては場外に出て行くことがある。
(地質)
委 員:石灰岩は緑色岩の中にレンズ状で入っている。 緑色岩は利用されているのか。
事業者:石灰岩に少しずつ混ぜながら処理していく。
(大気質)
委員:粉じんの散水についてだが、春先に風が強い。 風下側に町があり春先から夏にかけては気をつけていただきたい。
(陸生動物・生態系)
幹 事:猛禽類の関係で、天然記念物のイヌワシが確認されているので配慮をお願いしたい。 滋賀県側で営巣が確認されている。 滋賀県側からも調査地点を選定していただきたい。 クマタカについて、計画地南側で営巣が確認されている。 南側の谷で、眺望ポイントがところどころ追えないポイントになっているので、ある程度把握できるように地点を変えていただいた方がよい。
また、イヌワシは天然記念物なので、イヌワシの繁殖に著しい影響がある行為であれば、文化庁の許可が必要になる。
(環境保全計画・緑化)
委 員:クロマツを植栽した件もあり、今回のアセス手続きにより、保全措置として行うことが、10、20 年後にどうなるのか心配である。 会社全体でこの問題に対してどうするのかをよく考えて、地元の意見も反映して行うことであれば、魅力的な会社になるのではないか。
委 員:緑化については、果実のなる木等を植えたらいいと思う。 削ってある山は不自然なので緑化したほうがいい。

以上

県公表HP記事そのままの転載ですが、行、フォントと一部伏せ字の変更を行いました。  
直接ネットで読みたい方は、下記までどうぞ。             〈藤原岳の自然を守る会〉

H.21年度  第二回環境影響評価委員会審議内容
http://www.pref.mie.lg.jp/SINGI/200912014911.pdf


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# by mamorefujiwaraMT | 2011-11-09 21:30 | 県アセス審議内容