外来の害草を皆で抜こう!
             “花の百名山”藤原岳の危機

 藤原岳山頂部では、ここ数年来、外来植物のハルザキヤマガラシが急速に広がりつづけ、在来の貴重な植物を駆逐しながら小屋や登山道にまで迫ってきました。 問題の草は、下界の荒れた市街地や河川敷に住むアブラナ科の帰化植物で、5,6月に黄色の花を咲かせます。  
採掘をするセメント会社の車輌のタイヤに種子がくっついて上がり、山頂の鉱区周辺に昔から群落をなしていたのですが、最近、山頂部のササや潅木が減少したのをきっかけに周辺部一帯にまでいっきに拡がってしまったものです。 

 この草は、開花のときこそ、菜の花ばたけの美しさを展開しますが、開花後は枯れた醜い大群落を、ちょうどセイタカアワダチソウの後のように、しぶとくごつく冬期までさらします。 
放置すると、藤原岳在来の魅力ある希少な草花は天狗岩方面まですべて失われてこの外来植物ばかりが居座り、いなべ市民・三重県民の誇りである“花の百名山”藤原岳は豊かな自然郷から「外来種植物園」となりはててしまいます。 

 花が種をつくる前の4月から5月中旬までの間に、根から引っこぬくか花を摘み取りましょう。 持ち帰りは量がたいへんなので、今年は抜いた草をいなべ市指定のゴミ袋にでも入れて一ヶ所に集めて置きましょう。 (後々の処理は今後の課題)。
 
 地元有志の第1回作業は4月26日日曜日、第2回作業は5月10日日曜日の予定で、朝9時に大貝戸道登山口出発です。 雨具・弁当持参で参加してください。親子づれも歓迎します。 当日朝のいなべ市降水確率が60%以上のときは中止します。

 「絶滅」は困難ですが、せめて「くいとめる」のを目標に、とりあえず、皆で毎年抜く努力をつづけたいと思います。 長野県霧が峰高原では、地元の行政・観光業者・山岳会・有志たちによる長期の取組みが行われてきました。  
場所は、図のとおり、山頂小屋から展望丘への登山道の東側の大きな丘から南東部一帯です。
なお、複数の作業方法を経過実験をしている縄で囲った場所などへは入らずに、それ以外の場所で作業をお願いします。
(作業場所、手順、注意点などは後述)

 かつては全山がフクジュソウの黄金色で彩られた時期もあったと聞く藤原岳です。 
いまは山頂一面がこのアブラナ科の害草の黄色一色におおわれつつあります。 


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害草まんえんの山頂(6月)                位置図(ダブルクリックで拡大)


 地元の生徒や先生方には、郷土の山のこの深刻な事態をぜひ知っていただきたい。
東海・中京地区の各山岳サークルさんには、鈴鹿の清掃登山行事のなかにこの作業を今後取りこんでいただければありがたい。 
また、原因企業の太平洋セメント株式会社さんには、鉱区自動車道路を使った自社でのゴミ運搬協力や人員の派遣といった社会的貢献をなにかと果たしていただきたいものです。 

ハルザキヤマガラシ: 別名セイヨウヤマガラシ。 ヨーロッパ原産。根生葉は羽状に深裂。上部茎葉は濃緑色で光沢があり、柄はなく葉の基部は耳形で茎を抱く。 直立した茎の先端に鮮黄色の4弁花をつける。 なお、在来種である「ヤマガラシ」は中部以北の高山帯に成育し藤原岳には生息しないので、アブラナに似た草はすべてハルザキヤマガラシであり抜いてください。
両者の見分けのポイントは、花柱が子房と同長なのが帰化植物、子房よりはるかに短いのが在来種です。 角果の長さもちがい、帰化種は4cm以下、在来種は4cm以上と長い、となっています。


作業上の注意点
私たちのわずかな体験と、最近入手できた複数の資料(下記から)を参考にして、以下のような注意事項を列挙してみた。

ただやみくもに作業をしても効果があがらないばかりか、むしろ逆効果をまねきかねない。
藤原岳山頂という他とは異なった場所での初めての暗中模索であり、適切な実験や経験と情報交換を重ねていかなければ手立ての真実はわからない。

小屋から最も手近な場所を決め、そこだけを毎年集中的にやってみる。
場所は小屋から見て展望丘への登山道より左側の丘。 小屋まえの広場から展望丘の左方の丘を見ると、前方にバイケイソウの緑の畑がはっきりと見えるが、その奥側の場所から。 
害草は南の三角点方向にかけて広くずっと蔓延しているが、まず手前で小屋への侵出をくい止めたい。 
展望丘への登山道を南へ下って少し上った地点から、在来の草を踏まないようにして丘に入り、登山道近くの繁殖地を選ぶ。
例えば、適当な木に布などで印をつけて半径20m範囲内などを共同作業場所に決め毎年やる。
その都度、作業をした記録をとるのが望ましい。 結果を下記の「いなべ市教育委員会自然学習室」に後日ファックスなどで送る。

害草が集中している場所は、抜き取りをして地面を掘り荒らすよりも、むしろ花だけを切り取って袋に入れるほうが良いだろう。 ぽつんと単独に生えているのは根から抜き取ったほうがよい。 あとの土をならしておく。
採ったものはビニール袋(できればいなべ市指定のもの)に入れて密閉し、小屋近辺の指定場所に置く。 元気な人は下の駐車場まで持ち帰る。

在来の草花を踏みつけない。
靴底に付いた種を拡散させないために、あちらこちらへと移動しない。
靴の土などをきれいに落として帰途につく。 靴を履き替えたり、靴底カバーやスーパーのビニール袋などで靴を覆って作業をするのも一方法。

しかし、私は、限られた数と回数の人間の踏みつけよりも、異常に殖えたシカ群の圧倒的な踏圧のほうがはるかに害草蔓延の原因だと推測する。 シカ対策の遅れこそが蔓延の二次原因だ。 テントを張ったパーティーの話では夜間の間近なシカの跳梁跋扈に全員寝つけなかった程だという。 ただ人の踏み荒らしだけは極力避けるべき。


以下からの資料を参考にさせていただいた。
とくに藤原岳自然科学館館長安田喜正氏の報告書には学ぶことが多々あり、とても参考になった。 大感謝。

三重県農林水産部みどり共生推進課  Tel:059-224-2627  Fax:059-224-2070
いなべ市教育委員会自然学習室     Tel:0594-46-4311  Fax:0594-46-4312

  
詳細は“藤原岳の自然を守る会”ブログの記事「ハルザキヤマガラシ駆除」5本などをご覧ください。










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 《 謹 賀 新 年》                       2015.01.01

 外来の害草を抜こう!  “花の百名山”藤原岳の危機

藤原岳山頂部では、近年、外来植物ハルザキヤマガラシが蔓延して、在来の植物を駆逐し登山道まで迫る勢いです。 問題の草はアブラナ科の帰化植物で、5,6月に黄色の花を咲かせます。 いわば、土地のオーナー(セメント会社)が下界から車輌のタイヤで運んで拡がってしまった黄菜(オーナ)の侵害です。
花が種をつくる前の4月から5月中旬までに、根から引っこぬきましょう。 持ち帰りは量がたいへんなので、今は抜いたものを土の上以外の一箇所にでも別けて集めて、枯れて朽ちてゆくのを待つほかありません。 後々の処理は今後の課題となりましょう。

「絶滅」は困難ですが、せめて「くいとめる」ように、みなで努力をつづけたいです。 議論や理屈は専門家さんにまかせて、私たちはとりあえず抜いてゆきましょう。 希望・絶望はやっての後に・・・。 
登山者の皆さんのささやかな実行と努力が、いずれは行政や企業を動かしてゆくかと思います(例:霧が峰高原での関係者たちの長期の取組み)。

場所は、山頂小屋から展望丘への登山道の左側の大きな丘から南東一帯です。 周辺にはすでに抜いて枯れ朽ちた草を放置した堆積があちこちに見られます。

かつて全山がフクジュソウの黄金色で彩られた時期もあったと聞く藤原岳ですが、いまは山頂一面がこのアブラナ科の害草の黄色一色におおわれそうです。 夏から晩秋にかけてのこの草の枯れはてた様子は、セイタカアワダチソウの花の痕に似た醜悪さで、まさに「花の百名山」の名を汚す惨たるものです。 

サークルや登山団体さんのボランティア活動がおおいに期待されます。 
そして、抜いたあとの処理をどうするかが問題。 
山荘の横にいったん集めて乾燥させ風のない日に焼くとか、元気なパーティーなら担いで下におろしそれを市が回収するとか...。   やりながら皆で考えるしかありません。


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黄菜まんえんの山頂(6月)                  位置図

              

詳細は当会ブログの関係記事(「ハルザキヤマガラシ駆除」5本)をごらんください。

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ハルザキヤマガラシ駆除に関する質疑応答
平成26年 第2回定例会(第3日 6月10日)

清水議員
三つ目は、ハルザキヤマガラシの駆除について、その計画があるかどうかをお尋ねいたします。
25年度の市長要望として県に提出され、また、鈴鹿生態系維持回復協議会に担当者3名が出席をしております。しかしその結果、具体的に実施された経緯はありませんが、ただ岡次長と安田館長が現場で引っこ抜いた実績があるだけでございます。
①その具体的な実施計画に至らなかった理由と、責任をどう考えておるのか。
②は、いなべ市教育委員会が先頭に立って協力者を募って実施すべきと考えますが、どうですか。
以上の二点についてお答えをいただきたい。

片山教育長
①のハルザキヤマガラシの駆除について、具体的な実施計画には至らなかったその理由と責任をどう捉えるのかという御質問にお答えいたします。
その前に、清水議員よりハルザキヤマガラシに関する長野県環境保全研究所と東北農業研究センター等の研究機関の文献、それから資料を御提供いただきました。厚く御礼を申し上げます。
さて、答弁に入らせていただきますが、議員御指摘の具体的な実施計画に至らなかった理由につきましては、昨年12月議会におきまして、藤原鉱山で国定公園の内外を問わず、ハルザキヤマガラシの大群落の除草をとの御質問に、ハルザキヤマガラシが現時点で環境省において、外来生物法におけるいわゆる要注意外来生物であることから、特定外来生物のように法に基づく規制対象になっていないことや、被害に関する科学的な知見が不足していることから、引き続き、情報の集積に努める外来生物に区分されていることをお答えいたしました。
そのこともありまして、先ほど申し上げました、清水議員よりハルザキヤマガラシに関する研究機関の文献や資料をいただいたものと私のほうでは理解いたしております。
それから三重県に対しましては、昨年8月12日付の市長要望で、藤原山頂付近のハルザキヤマガラシの生息調査及び駆除対策を講じるよう要望提出いたしましたところ、三重県からは、昨年11月14日に、現時点での分布状況について現況を把握した上でその影響を判断して、必要な対策を検討していくとの回答があったこともお答えいたしたところでございます。
このように、国や県においてもハルザキヤマガラシの駆除という段階にはまだ至っておらないという状況でございます。
次に、鈴鹿生態系維持回復協議会、私どもも3名出ておるわけですが、滋賀県と滋賀県の関係市町、それから三重県及び京都大学や滋賀県立大学の学識経験者を中心に発足いたしまして、本年2月5日開催の第2回協議会から参加させていただいております。
この協議会で協議は進められておりますので、今後、ハルザキヤマガラシの生育調査等の事業がこのところで協議された場合に、その推進に向けて、事務局である三重県と協議を行ってまいりたいと考えております。
②でございますが、いなべ市教育委員会が先頭に立って協力者を募って実施すべきと考えるが、どうかという御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、ハルザキヤマガラシにつきましては、生育区域や生態、さらには生態系への影響や有効な駆除の方法が判明しておらない状況でございますので、協力者を募って駆除を実施する段階には至っていないと考えております。
また、いなべ市教育委員会には外来植物の専門家がいない中、教育委員会が主体で駆除を実施するのは難しいと考えているところでございます。
以上でございます。

清水議員
教育長の答弁は、うまくハルザキヤマガラシを駆除せんということをみんなに報告してくれただけです。
例えば、藤原岳自然科学館の観察会が5月に行われ、その中の有志がハルザキヤマガラシを駆除しました。
それともう一つ、三重県山岳清掃の3団体が5月うちに20人ほど来ていただき、できるだけ国定公園の中のハルザキヤマガラシを抜き取って、幸いにも職員の中にも善良な協力者がおって、農林商工部の課長が全てそれをあじさいクリーンセンターで処分をしてくれました。そういうすばらしい課長もおるということをここでみんなに報告させていただきたいと思います。
なお、我々はあくまでも外来種であり、いろんな研究報告を読んでおると、何ともならんハルザキヤマガラシやというふうに私は考えて、たとえ1人の市民でも、1人の国民でも、1人の外国人でも協力してくれる人があれば、お互いに手をつないで、せめてこれ、5年か6年はかかると思います、藤原の山からハルザキヤマガラシをなくしてしまうには。それだけみんなに協力を仰ぎながら頑張りたいと思いますので、たった一人しかおらないいなべの教育長ですけども、少し頭を切りかえて、前向きに取り組んでいただくと、本当に教育長以外に、市民も国民も世界の人も喜ぶ日があるということをここでお願いをして、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。








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イヌワシに関する質疑応答
平成26年第1回定例会 (3月6日)  

清水實議員
11番議員、清水 實でございます。 議長の許可を得ましたので、今から一般質問に入ります。よろしくお願いをいたします。
それでは、誰も関心のない、また、票にも金にもならんイヌワシばかりなぜ質問をするのかとよく市民から言われます。私はしゃべることのできないイヌワシの生活代弁を続けることが務めだからであります。その点、皆さん御理解をお願いいたします。
それでは、一番最初、イヌワシに関する教育長の姿勢を問う。すなわち、平成22年から25年まで4回のイヌワシに関する質問の結果は、治田鉱区の延期、それから野鳥の会が餌場なので開発の中止については、市長が適切な処理指導をする。25年3月には、教育長は、モニタリングが実施されるまで何もしない。25年6月には、新町谷及び青川上流を踏査と目視観察、並びに県への情報交換を実施したと答弁、25年6月19日に公文書回答では、イヌワシ目撃資料を作成していなく、県との情報交換もない。26年1月30日に県へ確認すれば、情報交換もなく、文化財保護法及び環境省への許可手続すらしていなかったのが事実でありました。帰ってきて、26年1月31日に、市の担当者は、教育長の答弁以外のことは何も言えない。答えられないという返事でございました。以上のことから、3つの質問をさせていただきます。①は、事業者のモニタリング以外に何もしないのはなぜか。②新町谷、青川上流への踏査と目視観察、並びに県との情報交換は虚偽だったのか。③文化財保護法、並びに環境省への手続はほっておくのか。以上、お答えいただきたいと思います。

片山教育長
1点目の、事業者のモニタリング以外には何もしないのかというお尋ねにつきましてお答えさせていただきます。イヌワシの生息環境の保護や調査に関しましては、太平洋セメント株式会社の藤原鉱山及びその周辺次期原料山開発事業環境影響評価書で、採掘事業について保全対策と事後調査を設定しており、その状況を注視してまいったところでございます。また、今後につきましても注視してまいります。
現段階のイヌワシの保護管理につきましては、個体への直接的アプローチよりも、その生態等に関する学習、及び啓発を進めていく必要があると考えているところでございます。教育委員会といたしましては、藤原岳自然科学館でのイヌワシを含む生態系に関する教材展示を行うなど、生態系の保全及び身近な自然の保護に対する市民の理解を深めていただき、イヌワシの保護意識の向上に努めてまいります。
 あわせて、個体の保護管理等に関しましては、三重県教育委員会など関係機関と情報共有を行うとともに、必要に応じて日本野鳥の会などへも情報の照会を行っていきたいと考えているところでございます。
二つ目の新町谷、青川上流への踏査と目視観察、並びに県との情報交換は虚偽だったのかという御質問でございますが、これは虚偽ではございません。関係職員からの聞き取りによって確認をしております。なお、清水議員提供依頼に基づく、平成25年6月12日付でいなべ市議会議長様から請求のありました、公文書等の資料請求書で回答いたしましたとおりでございます。しかし、今後はイヌワシの踏査、または目視観察を行った場合等は、必要に応じて資料を作成し、保管するよう関係職員に指示をいたしましたところでございます。
 県との情報交換は虚偽であるのか、と清水議員の御指摘でございますが、平成25年第2回市議会定例会の会議録を確認しました結果、清水議員の質問に対する私の次の答弁をちょっと紹介させていただこうと思いますが、イヌワシに関しましては、藤原岳自然科学館での教材展示を引き続き行うなど、今後も市民のイヌワシに対する理解を深め、個体の保護意識の向上に努めてまいります。あわせて、個体の保護管理等に関しましては、三重県関係機関と情報の共有を行うとともに、必要に応じて日本野鳥の会などへも情報の紹介を行ってまいる考えでございます。と、今後の対応を述べさせていただいたのであって、情報交換しているとは申しておりません。
 次に、文化財保護法並びに環境省への手続は放置しておくのかという御質問でございますが、現在、いなべ市が所有するイヌワシの標本について、現状変更、許可申請など、天然記念物としての文化財保護法の各手続を文化庁に行うこと。また、国内希少野生動植物としての環境省への手続をいなべ市教育委員会、または当時の藤原町、大安町教育委員会が届出者、または申請人になって行う必要はないものと理解しております。文化財保護法に基づき、天然記念物の死亡による滅失届け、または移動等の現状変更許可申請を行わなければならないのは、その天然記念物を滅失させたもの。または、天然記念物に影響を及ぼす恐れがある行為をしようとするもので、いなべ市教育委員会ではなく、当時の藤原町、大安町でもございません。一方、環境省への手続ですが、国内希少野生動植物としての絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律、いわゆる種の保存法が施行された平成5年4月以前に譲り渡しを受けておるものでございまして、また、展示につきましても販売、頒布目的ではないため、環境省の許可を受ける必要はございません。こちらも現在放置している手続が存在しないことを確認しております。このことにつきましては、三重県教育委員会に紹介した結果、現在いなべ市において放置している手続は存在しないということも確認しているところでございます。以上でございます。

清水實議員
今、教育長から答弁をいただきました。一つ目の事業者のモニタリング以外は何もしないのかというふうな答弁では、科学館で展示をしておる。それと、小中学校にいろんな形で働きかけておるというのは、ちょうど私が4年間一般質問をした中の資料はこれが全てです。この中で、こないだもちょうど三重県立博物館へ行ってきました。4月14日にはオープンするので、とりあえずイヌワシがどんな形で展示されるのか見せてくれと言ったら、担当者が来て、こういうふうに展示をするんやという場所には、絵は書いてあっても実物は何もありません。担当者に聞いたら、藤原の新町谷に一つぐらいおるというふうなことから、藤原の文化財担当者からいろんな情報交換をしとるかと聞いたら、何にもしておりません。ただ、いなべ市の教育委員会の文化財の担当者に協力を願ったのは、ちょうど、篠立の洞窟の模型展示をせんならんので、それについては本当にお世話になったというふうなことでございましたので、それはおかしいじゃないかというふうな形で早速、太平洋セメント藤原工場の工場長に、「あんたんとこはきちっと調査をして、その結果を出しておるんやで、せめてもいなべのことなんだから、いなべの科学館にいろんな形のイヌワシの展示ができるように協力をしてくれ」そういうふうな話を申しましたら、早速、自分とこのアセスをやっとる事業団のほうへ電話をしてくれました。そういうふうなことは逐次担当者に話をしてあるんですか。教育長、その話を聞いてもうてますか。どっちか返事をください。

片山教育長
議員がおっしゃられた太平洋セメントの藤原工場長の部分については、私は直接聞いておりません。

清水實議員
このような大事な話が、いわゆる担当者の後藤君からあんたの耳に入っとらんということは、いかに担当者が物の言えないような状態になっておるかというふうにしか私には聞こえませんが、その点についてお答えをください。

片山教育長
議員おっしゃられました市の担当者は、教育長の答弁以外のことは何も話せない。このことにつきましては、清水議員からの一般質問に対する私、教育長の答弁内容についてどう思うかなどと、その見解をお尋ねになられたと承りましたので、担当者がこれについてはお話ができないということであったと思っております。

清水實議員
担当者は今、教育長が言われたように、はっきりと答弁以外は言えないと。そしたら、担当者としてイヌワシを実際に見に行ったのか、もし見に行ったんならいついっかの何時で、そのときにはおったとか、おらなんだとか、そういうメモや記録があって当たり前ですけれども、今までの教育長の答弁は、時間がかかるとか、というふうな形の答弁がはっきりとここに書いてあるじゃないですか。それは裏を返せば、きちっと報告がしてない。行っておるかおらんかの報告もしてない。というふうにしかとれませんし、担当者は、それ以外は何も答えられませんっていうこと自体がもう少し同じ人間ならですよ、自分の部下と十分にいろんな話ができやん。ちょうどレンコンはきちっと向こうが見えるけども、もっと明らかにパイプのように見える形の話ができんというふうにしか私は理解できませんが、その点どうですか。答えてください。

片山教育長
繰り返しになりますが、担当者に議員がお尋ねされた内容ですが、議会の一般質問において、教育長の答弁内容について担当者、君はどう思うのかなどと、その見解をお尋ねになられたということでございます。したがいまして、担当者は、教育長が議会で答弁することについて、私がどう思うかということについて、これについてはお話ができない、ということであったということでございます。

清水實議員
一つ教育長に言いますが、担当者もいろんな形で本当に努力をしてみえますし、特にネコギギについてはすばらしい実績があります。そういうふうな形で話をしている中で、ある程度はもう何回も会っておるので信頼されておると勝手に私は理解をしとったわけなんですけども、今の教育長のですよ、答弁を聞いておると非常に次元が低い。今までの答弁の中でも、即答できる部分がほとんど即答してない。ということは、担当者と密に連絡がしておらないからそういう答弁しかできないというふうに私は理解をするんですが、その点、教育長どう思われますか。お答えいただきたい。

片山教育長
教育委員会には、現在、三課一室ございます。それぞれの所属長というのがあります。今の担当者は生涯学習課の担当職員でございますので、その担当職員からの報告は生涯学習課長に報告されておるところでございます。私どもに直接担当者からの報告があるということは、それは組織の形としてございませんので、今申し上げたとおりでございます。

清水實議員
次元の低い話をキャッチボールしとっても仕方がありませんので、次の新町谷、青川上流への、このことは、担当者が私の尋ねたことによって、結果的に私が低い答弁しかしてもうとらんというふうに今言いましたんですけれども、次に移ります。文化財保護法並びに、それは、私が県へ相談したときは、何の連絡ももうておらんというふうに言われました、県から。それを受けて次の日にここの担当者に話をしたわけです。そうしたら、今こういうふうなんやっていう、先ほど教育長の答弁があったわけですけども、質問というのは、もっと大分前に出したんですが、それまでに県の教育委員会へも私も電話をしました。しかしながら、今、教育長がですよ、言われたような答弁は一言も県の担当者から返ってきませんでした。これはどっちが本当なんですか。教育長。

片山教育長
清水議員が面談されたという三重県教育委員会の担当者に確認をいたしましたところ、清水議員が、平成26年1月30日にいなべ市教育委員会が文化財保護法及び環境省への許可手続すらしていない、などとの発言を言っていないこと。または、手続を怠っている事象はないとのことでありましたので、これは直接県の教育委員会の担当者に確認を取りましたので、御心配をいただかないように事実関係を申し添えさせていただきます。

清水實議員
教育長の聞いたことと、私の聞いたことと違うので、これはもう一回確認をし、本人に確かめたいと私は思っております。しかしですよ、こういうふうなものが放置されとる事実はあったわけです。だったら、それは文化財の担当者の責任であり、ひいては教育長の責任やというふうに私は単純に考えております。
それと、もう一つつけ加えて申すならば、こないだ担当者に申しましたのは、太平洋セメントがモニタリングをするのはあと4年です。そのあと、こっちの文化財の担当者でできるように太平洋セメントで話をしてきたが、そのことについてもどうやというふうな返事を担当者に添えておきましたんですが、今の教育長の答弁を聞いておりますと、もう太平洋セメントで現場への調査は一切せんのやというふうに私は受け取ったんですが、それで間違いないですな。

片山教育長
太平洋セメント株式会社藤原工場が行う山頂鉱区採掘事業におきましても、イヌワシに関する文化財保護法、または環境省へのいなべ市教育委員会が行う必要な手続は、現時点では存在せず、放置している事実はないものと承知しております。しかし、今後その必要が発生したとき。または、必要性が判明したときには適切に対応してまいります。

今の答弁と重なりますが、モニタリング4年後ということであります。ですので、その後必要が発生したとき、あるいは必要性が判明したときには、適切に対応してまいるということでございます。

清水實議員
教育長、よう聞いてくださいよ。これは、三重県でもここだけしかいないひとつがいのイヌワシです。だったらですよ。太平洋セメントがモニタリング終わったら、モニタリングをしておる人らにそれまでに文化財のここの担当者が引き継ぐような形をするのが、私は今教育長が言われるように、そういうふうなことが起きたら何たらというふうな小理屈じゃなくってですよ、やっぱ、せっかくモニタリングをしてくれるんなら、ほんなら後はわしらでできるようにしようやというふうな考えがないということがはっきりしたんでそれでよろしいんですか。お答えください。

片山教育長
何度も申し上げますが、今モニタリング調査をしていただいている中で、必要に応じていなべ市教育委員会としてしなければいけないこと、あるいはその必要が発生した場合には、適切に対応してまいりますとしか、現時点では申し上げることはできません。

清水實議員
今の教育長の答弁を聞いておりますと、必要がない以上、何もせんでもええんやというふうな答えに私は理解をしますがそれでよろしいか。答えてください。

片山教育長
必要なことについて対応をしてまいります。

清水實議員
いなべ市のたった一人の教育長が、もうせんのやというんなら、そしたら私は太平洋セメントへものを申して工場長に、いなべの教育長はもう何もせんって言うとる。もうおまえんとこの力をかしてくれ。うちは野鳥の会なり、いろんなそこに人を集めるでというふうな形で私らのほうでせざるを得んがそれでよろしいですか。答えてください。

片山教育長
今、そういう積極的な動きをお話いただきました。そういうことにつきましては、私どもについては、そのことをとやかく言う立場にはございません。

清水實議員
教育長、本当にありがたい答弁をいただきまして、後は教育長関係なしに私らで進めることが安心してできるというふうに解釈してよろしいんですな。もう一回答弁してください。

片山教育長
今、申し上げましたとおりでございます。

清水實議員
それでは、最後にイヌワシについて、教育長に一言申し上げておきます。
イヌワシは、今まで三重野鳥の会、それから教育委員会の方々、または関係のある方々と今後相談をして、裁判も含めて検討をさせていただきまして、質問は今後も続けてまいりますので、そのように御承知をいただきたいと思います。これで、イヌワシのほうを終わりまして、次に農業公園についてお尋ねをいたします。










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シコクフクジュソウAdonis sikokuensis Nishikawa et Koji Ito
三重県鈴鹿山系にて2カ所で記録
                                                                                      山脇和也

 きっかけは、2013年4月17日、藤原岳でフロラの調査をしていたときT.M氏(宮崎植物研究会)から、ここのフクジュソウは普通のフクジュソウ(エダウチフクジュソウ)とは違うのではないかという指摘を受けた。これはシコクフクジュソウですよと言われた。まず、見かけが違う。葉の色が濃くつやがある。葉の裏面にはほとんど毛がない。
 また、〈藤原岳の自然を守る会〉の会員でもある地元いなべ市藤原町のM.S氏や彼のグループも普通のフクジュソウ(エダウチフクジュソウ)とはちがうのではないか、シコクフクジュソウではないかという疑問を持っていたようで、M.S氏はそれをフクジュソウの研究家である元北海道教育大学の西川恒彦氏に同定に出したところ、それはシコクフクジュソウですという返事をいただいた(西川私信:2013)。 
これまでフクジュソウといわれるものの生育地は、三重県では鈴鹿山系北部のいなべ市と南部の鈴鹿市、伊賀市、大台町の4カ所が知られている。
 フクジュソウ属Adonis は日本に4種あり、その内2種が固有である。
エダウチフクジュソウ(フクジュソウ)Adonis ramosaは本州と北海道に分布し、染色体数が2n=32で、1本の茎に1~4個の花をつけ、萼片は花弁とほぼ等長で、托葉があり、葉の裏面と花托が有毛に対して、シコクフクジュソウは四国の高知県と九州の宮崎県と熊本県に分布し、染色体数が2n=16で葉の裏面と花托は無毛で、高知県大豊町南大王を基準産地として記載された( Nisikawa&Ito 2001)。 高知県産のものは従来、フクジュソウ[Adonis amurensis Regel et Radde]とされていた。シコクフクジュソウが日本固有種であるかどうかという点についてはさらに検討を要する(日本の固有植物:2011国立科学博物館)。 シコクフクジュソウの分布については、高知県植物誌(2009)、日本の固有植物(2011)においては本文章中では本州、四国、九州と記述されているが、日本固有植物分布図(国立科学博物館2011)では本州のどこにもプロットされておらず、高知県植物誌では、愛媛県、徳島県との県境付近4カ所がプロットされているのみであった。本州では奈良県の西吉野のものがそうである(西川私信:2014)ということであった。三重県での発見が追加されたわけである。
 他の2種はミチノクフクジュソウA.multifloraと キタミフクジュソウA. amurensisであるが、ミチノクフクジュソウは日本では本州(青森、岩手、宮城、千葉、神奈川、福井、長野、岐阜)と九州(熊本、大分、宮崎、鹿児島)に分布する。1本の茎に3~8個の花をつけ、萼片は菱形で、花弁の長さの2分の1から3分の2と明らかに短い。葉の裏面は無毛。茎の断面は中空(葉鞘付近で比較)などの特徴から区別できる。キタミフクジュソウは日本では北海道の北部と東部にだけ分布する。花は茎の先に1個だけつける。葉鞘からでる茎につく葉は対生で托葉をつけない。とりわけ開花初期の充分のびていない葉の裏面には毛が密生している。いずれも染色体数は2n=16(以上2種:レッドデータプランツ2003山と渓谷社より)。神奈川県植物誌2001では、県内には1種あり、フクジュソウAdonis ramosa Franch.としてあげられているが、萼片は花弁より短いとなっているので2003のレッドデータプランツにはミチノクフクジュソウとしてあげられたのであろう。 西川氏の研究も記載されており、シコクフクジュソウは2001年に新種発表された。
 さて、藤原岳のものは宮崎県のT.M氏によると葉の毛の様子が少し変だ、シコクフクジュソウの変種ぐらいに当たるのではないかというコメントがあった。それで、高知県の基準産地の長岡郡大豊町南大王の福寿草の里を訪ねた。土讃線JR豊永駅からはいる。ここでは毎年1ヶ月間フクジュソウ祭りが行われていて、今回は第26回目ということであった。現地に着くと畑や果樹園の土手(石灰岩地ではない)一面にフクジュソウが咲いていた。一見すると普通のフクジュソウ(エダウチフクジュソウ)のように見える。葉の裏の毛の様子を観察すると何もない。明らかにシコクフクジュソウである。すべてそうであった。管理人の方に聞いたら西川恒彦氏は4~5回来られて新種発表されたそうである。実生から花が咲くまで7年はかかる。地元の小学生も見学に来るそうだが、葉の裏に毛がない特徴がありここだけのものだと説明しているとのことであった。三重県の他の場所のフクジュソウの種類を調べるために京都大学総合博物館(KYO)、大阪自然史博物館(OSA)の標本庫を調査したが、ミチノクフクジュソウは存在したが、シコクフクジュソウは両館とも存在しなかった。OSAには伊賀市の標本が1枚だけあり、それはエダウチフクジュソウであった。KYOにもOSAにも1枚もシコクフクジュソウの標本がなかったので、事情を説明して福寿草の里の管理人の許可を得て数本いただき標本にしてKYOとOSAに納めた。

下の写真2枚が2014年3月5日に基準産地で撮影したシコクフクジュソウである。
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三重県立博物館(MPMと仮称する)には、何とフクジュソウの標本は1枚もないということであった。三重の他の場所のフクジュソウの種類がわからないので、先日(2014.4)、フクジュソウがあるといわれている鈴鹿市へと調査に出かけた。標高700m程の所の石灰岩地に数十株のフクジュソウが生育していたが、花は終わっていたので、萼片の長さで区別はできなかったが、葉の緑の色は濃く裏面には全く毛がなかったし、集合果は大きく,果実の毛も短いようであったのでシコクフクジュソウであると判断した。後日、再度行き採取し、西川氏に送ったところ「シコクフクジュソウで良いと思います」という返事をいただいた(西川私信:2014)。 三重県で2カ所目の発見である。周りには、ミノコバイモもかなり生育していた。 
さらに数日後、奈良県の西吉野産のフクジュソウはシコクフクジュソウではないかと推測し、奈良市のK.K氏に案内していただいて、現地を訪れた。一見、普通のフクジュソウ(エダウチフクジュソウ)と見かけは同じであった。ルーペでよく見ると葉裏に毛はない。シコクフクジュソウと判断した。早速、数株西川氏に送ったところ、そこのものは10年ほど前にシコクフクジュソウと認識していたということであった。
下の写真は2014年5月6日に鈴鹿市で撮影したものであり、葉裏は無毛であった。
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 以上より、以下のようなことを考察してみた。
1.4種のフクジュソウは一見しただけでは、ほとんど同じに見える。そのため今まではすべて同一種と考えられてきたのであろう。
2.よく観察してみると藤原岳のように両種が生育しているところがあるため、丁寧に生育地を見直して見る必要があるだろう。藤原岳の場合、同一尾根の標高1000m以上の所にはエダウチフクジュソウが、標高600-700mの所にはシコクフクジュソウが生育しているからだ。
3.三重県北部は積雪量も多く、日本海側の要素も多く含まれるが、おおむね太平洋側の要素もかなり入っている。シコクフクジュソウは九州や四国や本州の太平洋側に分布するので、そはやき系要素とは考えられないだろうか。
4.三重県の2カ所と高知県の大豊町の共通点が1つだけある。気候の違いはあるが、いずれも標高が600~700mであることから何かいえないだろうか。
5.日本固有植物分布図(国立科学博物館2011)で、奈良県南部に1カ所エダウチフクジュソウのプロットがあるが、三重県大台町(プロットはない)のフクジュソウとともに再調査してみる必要があるのではないか。
6.将来、DNA分析でもなされれば、フクジュソウのはっきりした系統がわかるかもしれない。


 以下に、「レッドデータプランツ2003山と渓谷社」をもとにして表に違いをまとめてみた。
レッドデータプランツでは花、葉、集合花では写真でも比較されている。

和名    エダウチ      シコク          キタミ       ミチノク        
       フクジュソウ    フクジュソウ      フクジュソウ    フクジュソウ
学名    Adonis ramosa  A.sikokuensisu   A. amurensis    A.multiflora
分布    北海道・本州     本州・四国・九州     北海道       本州・九州
環境省2007よりランク外    環境省VU        ランクなし      環境省NT
       2n=32      2n=16      2n=16      2n=16

花   萼片は花弁の長さとほぼ等しいか,または短い         萼片は花弁の長さの
  花弁の裏面先端は黄色、時に淡緑褐色を帯びる          1/2~2/3、花弁の裏面                                                                     先端は赤褐色を帯びる

葉    裏面にまばらに     裏面は無毛       裏面に毛が密生      裏面は無毛
     毛がある

集   大きく楕円形        小さく球形      大きく楕円形       小さく球形
合   ~球形。そう果       毛は短い      ~球形。毛は長い     毛は短い
果   の毛は長い

茎断面     中実         中実            中実           中空
葉鞘付近で比較

・近県のレッドデータブックに記載されているフクジュソウについて学名を調べてみると、 Adonis amurensis と記載されているものは静岡2004、三重2005、和歌山2012改訂版。Adonis ramosaと記載されているものは環境庁2000、和歌山2001、奈良2008となっている。
 和歌山県では2001ではA.ramosa、2012ではA.amurensisとしている。2008奈良ではA.ramosaとしているが、分布は北海道・本州・四国・九州 国外(朝鮮半島・サハリン・東シベリア・中国東北部)となっている。静岡県では、レッドデータプランツ2003を文献として用いているにもかかわらず、上記の学名を使用し、分布も日本全土、国外では朝鮮、中国、シベリア東部としている。これらを見ても、4種類のフクジュソウ類は区別されず学名・和名・分布など混乱していることがよくわかる。
このことから、近畿地方のフクジュソウ類はすべて再検討する必要があるのではないかと考える。因みに、平凡社の日本の野生植物Ⅱ1982では、フクジュソウ属AdonisL.の所に「日本にはフクジュソウ1種しかない」と書かれている。そして、フクジュソウAdonis amurensis Regel et Raddeの説明が書かれている。三重県の2005のRDBもこの説明に基づいている。

下の写真2枚は、藤原岳産のシコクフクジュソウを2014年3月19日に撮影したものである。
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・最後に保護について
分布地が非公開の県もある。特に、数少ない貴重種となると盗掘など園芸採取されやすい。三重県の場合、いなべ市藤原岳では地元土建業者の土砂の採掘で山は荒れ、盗掘もあり、最近個体数が激減して、絶滅寸前の状態である。この場所には、他に絶滅危惧種ⅠA類(CR)が5種も存在する特異な所である。いなべ市教育長に生態系の保護の質問をすると、その回答は「太平洋セメント(株)のアセスも終わっているし、人による踏み荒らしや盗掘が目立つので、保護することは難しい」という、とんでもない回答しか返ってこなかった。シカの食害も甚だしい。保護柵を作るなり、立ち入り禁止にするなり方法はいくらでもある。この地域を、特別保護区にするか天然記念物にでも指定しないと近い将来、これらのものは確実になくなってしまう。

 標本の閲覧に関して、京都大学総合博物館と大阪自然史博物館に大変お世話になりました。 ふかく感謝の意を表します。

西川氏の諸論稿など引用文献の詳細は、後日の再拙稿に記載いたします。今回は簡単な報告として掲載いたします。



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# by mamorefujiwaraMT | 2014-08-08 12:40 | 会員 各種論稿